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ボート部四年史

こんにちは。最近熱い男、森島です。
去年までは夏の暑さにやられていた男でしたが、今年の夏こそは自分から熱くなっていきたいと思います。

とはいえ、この時期にしては梅雨も明けず、暑すぎない日が続きますね。先日の関西選手権も雨で大変でしたが、例年と比べて暑さにやられることは少なかったです。
このまま、瀬田川が全開になったり、花火大会の日に土砂降りになったりしない程度には、雨か曇りの夏になってほしいですね。これを読んでくださる皆さんも熱中症にはお気をつけください。

さて、インカレまであと50日を切りました。現役としてブログを書くのも今回が最後になるでしょう。
せっかくの最後なので、僕のボートに対する思いでも書き連ねようかな、と思います。
いつの日か、迷えるボート部員がこのブログを見返して、「こんな風に悩むヤツもいたんやなぁ」とか「こいつが続けられるならオレも大丈夫やろ!」とか思ってもらえるような内容にしたいです。

(かなり長い上に暗い話もあります。面倒な人は最後の方だけでも読んでいだだけたら嬉しいです。)

入部当初、「早くボートを上手く漕げるようになりたい!」という向上心と「僕なんかが体育会の厳しい練習に耐えられるのか?」という不安の両方を抱えながら日々取り組んでいました。
エルゴがあまり回らなくても1×で同期に勝って喜んだり、秋季で1stに乗れなかったけど2ndで見返してやるぞ、と意気込んだりと、小さな幸せや達成感、そして見守ってくださった新人コーチの方々に支えられてなんとかやっていきました。

どうにもならない壁にぶつかったのは冬季、そして東大戦でした。
ケガで練習ができないこと、それによって周りとの差が広がっていくこと、エルゴのスコアを体格のせいにはしたくないけれど、どうしようもなく伸びないこと。
新人期に感じた楽しさはどこへやら、練習が早く終わることだけを考えていました。
そんな中でも続けられたのは、同じような境遇の仲間がいたこと、衝突しながらも導いてくれたコーチがいたことが大きいです。
「自分はボート部にいてもいいんだ。強くなろうとすることを諦めなくてもいいんだ」と、ヘタレながらも自分自身を肯定しながらやっていきました。

二、三回生のシーズンでは、エルゴが足を引っ張り続け、下位クルーに甘んじてしまいました。もちろんその中でも目標を達成したことはありましたが、レースが終わった後にやりきったという充実感が湧き上がることはありませんでした。
このときの僕は、心のどこかで「エルゴは回らないけど、乗艇パフォーマンスでなんとかできる。もっと上の船に乗せてほしい」と感じていた節がありました。

そんなときショックを受けたのが三回生秋に1×で出漕した秋季選手権でした。それまで1×には少しだけ自信があったのですが、木っ端微塵に打ち砕かれました。自分と同じぐらいの身長の人と予選で当たりましたがボコボコにされました。
なによりレースのビデオを見て驚いたのが、僕はZac Purchaseのように力強く美しく漕いでいるイメージだったのに、逆風に負けてパワーが全く伝わっていなかったからです。
この頃から僕は
「体力、パワー=エルゴ」「技術=乗艇」
の構図を捨てました。もっとシンプルに艇速に繋がることは何でも貪欲に吸収していく姿勢に切り替えていこうと決めました。

そして今までで一番充実した練習を重ねた冬季を終えて朝日レが来ました。選考結果には不服でしたが、やるからにはちゃんとやろう、と同じクルーの二回生には無茶を言いつつ、COXの菅井向井コーチに軌道修正されながらかなりの練習を積みました。(一緒に乗った二回生が東大戦に勝った時は涙が出るほど嬉しかったです。)

今更ですが、この朝日レまで僕は下位クルーの整調を漕ぐことが多かったです。だから、とにかく自分が取れるだけレンジを取ってたくさん押すことがクルー全体にとって必ず良い影響となるはずだと無自覚に信じていました。
だからこそ朝日レ後の東大戦上回生クルーは衝撃でした。

4+の2番を漕ぐことになった僕は、バウの山口とそれはもうたくさん喧嘩しました。
セットが違う、体重の乗せ方が違う、シートの出し方が違う、ドライブのパワーカーブが違う…などなど。
自分が意識したことのないことばかりで、こんなことを狙っても意味はあるのか?と考えたり、少しはオレに合わせてくれよ、と思ったりしました。
しかし、これは僕にとってのチャンスでもありました。
「とにかく大きく前からたくさん押す」。このことだけを盲信していた僕が他の視点を取り入れながら、漕ぎを見直す機会となったのです。

ついに東大戦後のインカレ選考。元々スカル希望でしたが叶わず、スイープ選考に参加することになりました。
今まで自分が培ってきた整調の漕ぎ方、そして後ろの人が漕ぎやすいような体重移動(こちらはまだまだ未熟ですが)、それを存分に発揮できた結果、4+での出漕が決まりました。
また山口と一緒に乗ることになったので、また多くを学びつつ、共に強くなっていきたいと思います。

先週の関西選手権では、課題が多く見つかったものの、どんな時に良い漕ぎができているかをクルー全員で共有できました。
瀬田に帰ってからは、某有名ローヤーの方に、ビデオ越しに指摘をいただきながら、艇速を高めるための研究をしています。もう4年目で頭打ち感のある僕ですが、クルーの誰よりも上手くなるぞ!と意気込んでいます。

振り返ってみると、僕のボート人生はずっと山あり谷ありの谷にいる気がします。我ながらよく続けたなあ、とも思います。でも、最後の最後に新艇でインカレに出られるという幸運を掴み取ることができました。
だからきっとボート部辞めたいな、なんて思った人は森島を見て安心してください。なんだかんだ良いことあります。

僕にとってのボートは「生活」です。
当たり前のようにそこにあり、嫌になることも楽しくなることもあります。それでいて刺激的で、でも億劫になることもあって、なんだか捉えきれない大きな存在です。そこにボート部の先輩、同期、後輩の仲間たち、合宿所の施設や船、これらが重なった空間・時間こそ、今僕が「生活」している場所なんだな、と思います。
もうあと少しでこの夢が醒めてしまうと思うと寂しいです。(と同時に自由な時間が増えることは楽しみでもあります。)でもなんだかんだ合宿所に来ちゃうんでしょうね、そんな未来が見えます。

さて良さげな話で完結しそうですが、インカレまであと1ヶ月と少しです。せっかくブログ書いてやる気出したので、夏は死に物狂いで練習して、記念出漕なんかではなく最終日まで戦い抜きたいと思います。

長文失礼しました。
4回生漕手 森島聡


(写真は関西選手権中の宿泊施設での一枚です。みんなで一丸となってインカレまで突き進みます!)

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