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『いい』レースはどんなレース?

こんにちは、2回生漕手の奥田隆一です。最近は「京」に乗っていて、過去に「遷都」、「祇園」、「勢多」、「空海」に乗れたので、京大にあるエイトはほぼ乗りました。この中では「京」がダントツでかっこいいです。

「京」に乗ることになったのも、僕が東大戦選考に落ちたからです。選考で結果を残せなかったのはこれで3回目です。1回目は秋季選考で、初めての選考で過度に緊張していつも通りのパフォーマンスを出すことができませんでした。2回目は朝日レガッタ選考で、選考前に体調を崩して、悲惨な2000m Ergoでした。今回こそは体調を万全な状態にして選考に臨めたのに、このような結果となり、情けないです。反省としては、インカレが終わって1週後に選考のスケジュールで、気持ちをすぐに切り替えられなかったことが考えられます。今シーズンの最低目標であるインカレ出場を積極的な理由でエイトに乗れたわけではないですけど、達成できたことに満足していました。選考での結果を真摯に受け止め、これからより一層練習していきます。

このように言葉で書くのは誰でも簡単にできますが、気持ちを入れ替えて行動に移すまで少し時間がかかりました。インカレで乗っていたシートを手放したことの悔しさや、自分の力を出し切れなかったことへの腹立たしさなど、選考の悪いイメージを引きずったまま練習していました。そんなとき、選考に落ちたメンバー、現2回生の新人コーチの池田さんと現1回生の新人コーチ兼学生コーチの森島さんでミーティングしました。池田さんと森島さんも選考に落ちて東大戦に出ることができませんでした。同じ経験をした先輩からのありがたいお言葉を頂き、心に響きました。

 

「『いい』レースを経験してほしい」

ボート競技を始めて1年半が過ぎ、何回かレースに出ましたが、未だ『いい』レースを経験していません。感覚的なものであり、個人により『いい』の基準が異なるので、『いい』の意味はわかりません。勝てば『いい』というわけではなく、負けたとしても『いい』レースをすることはできると思います。競技は違いますが、池田さんの言う『いい』に近いものを中高6年間やってきた陸上で何度か経験しました。その中でも高校3年の府大会が一番鮮明に覚えています。府大会に出るために競技人口の少ない競歩に3ヵ月前に転向し、指導者や練習相手がいない中、一人で練習しました。府大会の結果は10位で8位入賞まであと少しでした。接戦で負けましたが、自分の全力を出し切った『いい』レースだったと今でも思います。ボート競技を引退する頃には自分なりの『いい』の意味を確立して、1レースでも多く『いい』レースを経験したいです。

 

「発艇台につけたときに勝負は90%決まっている」

この言葉の意味はレースの結果はこれまでどのような練習を積んできたかに依るということです。レースだけ『いい』ということはなく、質の高い練習をレース本番までにどれだけできたかが重要です。東大戦選考が終わった今からの練習が来年、再来年のインカレの結果に影響を及ぼします。池田さんや森島さんは東大戦に乗れなかった期間に頑張った結果、遅咲きであっても開花したと思います。大学4回で引退するとなると引退まで残された時間は2年ありません。一日たりとも無駄にできる時間はなく、日々の練習が改めて大切だと感じました。

 

まずは秋季で『いい』レースをして、「勢多」と他大の2回生エイトに勝利します。そして引退までに大きく開花した実力をレースで見せつけます。

個人的に一番多く乗ったエイト「勢多」。東大戦の勝利艇になる予定。
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