初めまして。1回生スタッフの勝岡莉子(かつおかりこ)と申します。同期のみんなのブログを読んでいると、それぞれの京大ボート部への思いが文章から伝わってきて「すごいな~」と感心させられます。ブログは、普段はなかなか知ることのできない同期や上回生の一面を知ることができるので、読むのも楽しいです。いよいよ自分の番が回ってきたので、拙い文章ではありますが、自己紹介も兼ねてボート部のスタッフになって感じたことを書いてみようと思います。
私は兵庫県高砂市の出身です。実は、高砂市は関西学生秋季選手権が行われる加古川市のお隣の市です。中高時代、加古川の河川敷で友人と放課後に遊んだり、楽器の練習をしたりしていたので、加古川にはとても馴染みがあります。そのため、「毎年加古川で秋季の大会が行われている」と初めて知ったときは驚きました。
小さい頃は人見知りでおとなしく、いつも姉の後ろに隠れていました(笑)。最初は姉を頼りにしていましたが、次第に姉には負けたくないという気持ちが強くなり、「姉ができたことは自分もできるようにならないとだめ。」と思うようになりました。その対抗心から、中学受験をすることを決意しました。そして、姉と同じ白陵中学・高等学校に進学しました。
余談ですが、母校について少し紹介すると—
1.自然がとても豊か(夜間にイノシシが山から下りてきて、校内の敷地を荒らされることが度々起こる)
2.部活動や学校行事で中学生と高校生の交流が盛ん(体育の授業も中学生と合同になったことがあります)
3.校則が厳しい(スマホ禁止で、生徒は公衆電話を利用していましたし、4年前まではカラオケやゲームセンターの 利用も禁止でした。)
4テストの成績が公開される(名前と科目別の点数が貼り出されて、公開処刑(笑))
5 5年間柔道が必修で、学年の半数以上が黒帯(「柔道大会」という校内イベントは、とても盛り上がります!!)
この5つがよく驚かれることです。
私はそんな特徴的な学校で中学・高校時代の6年間を過ごしました。部活動は吹奏楽をしていました。音楽が好きだったからというよりは、先輩や後輩、同期と一緒に活動できる雰囲気に惹かれて入部しました。勉強はほどほどにして、残りの時間はほとんど部活に捧げるぐらい吹奏楽に熱中していました。(大学で、吹奏楽を続けなかった理由は聞かないでください(笑))また、今でも頻繁に会う友人がたくさんできました。浪人時代には、その友人たちが定期的に連絡をくれたり、悩みを聞いてくれたりしました。共通テストの直前にはお守りや手紙を送ってくれる人もいて、合格したときには自分のことのように喜んでくれました。そうした友人たちの支えには、本当に感謝しています。
一方で、楽しい思い出ばかりではありません。同級生に自分の容姿や成績のことを悪く言われ、悩んだこともありました。また、進学校だったこともあり、授業内容が難しく、クラスで1人だけついていけないように感じて、劣等感を覚えることもありました。はじめのうちは「もっと頑張らないと」と努力していましたが、周りには自分よりもすごい人がたくさんいて、次第に「自分には取り柄がない」と感じるようになりました。そうした経験を多く重ねるうちに、高校を卒業するころには自己肯定感が下がり、人の言葉に敏感になって、ストレスを溜めやすくなっていました。当時の私は、他者より劣っている部分を見なかったことにして無理やり前に進もうとすることで、心のバランスを保とうとしていました。けれど今振り返ると、それが一番の失敗であったと感じます。このように、逃げ道を作って、自分のことなのに責任を放棄してしまう自分が好きになれませんでした。何より、そんな自分でも支えてくれていた友人たちにも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
そんな思いを抱えたまま、大学に入学しました。入学直後には友人と一緒にビラロードに行き、様々な部活やサークルの活動内容を紹介してもらいました。しかし、話を聞くだけではどこにも強く惹かれず、「ここに入りたい」と思えるところはありませんでした。それでも、せっかくの大学生活なので、どこかには所属したいという気持ちはありました。運動は得意ではなかったので、プレイヤーになることは考えず、文化系か運動部のスタッフに絞って新勧に参加していました。
そんな中、ボート部のビンゴ大会に参加したときに、「スタッフ体験会」というものがあると聞き、学科の友達と一緒に参加することにしました。スタッフ体験会では、エッセンづくりや乗艇監視を体験させていただきました。体験はもちろん、スタッフの方々の温かい雰囲気や、同じ学科の上回生の存在に安心感を覚え、その日のうちに入部を決めました。最初はスタッフ業務になかなかやりがいを見いだすことができませんでした。しかし、徐々に高校時代の苦い経験を乗り越えたいという気持ちが芽生えてきました。スタッフは選手に欠かせない存在であり、その分、業務には重い責任と緊張感があります。周りには仕事ができる上回生や同期が多くいて、自分の未熟さに焦ることもあります。それでも「失敗から逃げ、自分の責任を全うできない自分で終わりたくない」と思うようになりました。まだまだ、未熟で、うまくいかないことも多いですが、少しずつ成長していけたらと思います。
4年後、私はきっと特別な成果を残すスタッフにはならないでしょう。それでも、そんな自分を好きでいられるようになりたいです。そのために、周りと比べすぎない、自分を悲観しすぎない、できないことは素直に頼る、次に活かせるように反省をするなどを心がけたいです。(できていなかったら、注意してください!)
幸いにも今の私には、119期の心強い同期がいます。練習に高いモチベーションを持つ人、面白いことをずっと言って場を明るくしてくれる人、困ったときに相談に乗ってくれる優しい人など三者三様の仲間がいて、本当に支えられています。同期たちと信頼関係を築いて、それぞれの目標を応援しながら、自分の目標も叶えていきたいです。まだまだ未熟ですが、今後とも119期を温かく見守っていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
