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ストレス×凡事徹底

水木全休の、三回生漕手の廣瀬です。副将をしています。


季節だからでしょうか、最近同回生の会話に、「薄毛」についての話題が上がることが多くなりました。ひじきやワカメがエッセンに出てきたら100%です。


ネットで 「発毛」について調べると以下のような対策が出てきます。

1,髪の元になる良質のたんぱく質と、鉄、銅、亜鉛などのミネラルが不足しないよう心がける(ワカメ、昆布は発毛に無関係)
2,血行を悪くするタバコは吸わない
3,睡眠をしっかり取る
4,シャンプーは2~3日に1回くらいが適当
5,精神的、肉体的にゆとりのある生活を送る

https://style.nikkei.com/article/DGXMZO22594660T21C17A0000000/?page=2

僕たちにはエッセン+9:30消灯という最強の発毛メソッドがあり喫煙者も多分いないので1~3は撃破。問題は4,5です。
過度のシャンプーは頭皮の皮脂を洗い流しすぎるため 毛根が小さくなり毛も細くなりやすい 、頭皮に残された界面活性剤が頭皮の炎症を起こす(諸説あり) だそうです。 確定で1日2回シャワーを浴びる生活を余儀なくされる我々にとってその積み重ねは大きいのかもしれません。

肉体的なゆとり に関してですが、運動量の多さについては目をつぶりましょう。しかし、効率的なトレーニング、適切なアップ、ダウン、睡眠でゆとりは改善されます。

 

そして最後が精神的なゆとり。前置きが長くなりました、これが本題です。

皆さん、ボート部生活で「心のゆとり」を持っていますか?もっというと「ストレス」を感じながら生活していませんか?

 

新体制に入って「凡事徹底」という活動指針を掲げ、2,3ヶ月が経ちました。

この「凡事徹底」と心のゆとりは相互関係があって、簡単に言えば「セット」と「キャッチ」と似たものだと思います。

セットを全員でとって体重移動あえばリカバリー中に艇安定、ストレスなくスムーズにエントリーキャッチできる。
キャッチでしっかり水を支えればそれまで揺れていても艇を立てれて、セットも取りやすくなる。ともに艇を進めるための必要な循環です。

凡事徹底をすすめるには心のゆとりがないといけないが、凡事徹底を進めれば心のゆとりを作ることも出来る、そう思います。


ネットで検索して出てくる イエローハットの創業者やイチロー選手が実践した記事や、お隣のインカレ総合2連覇中の立命館大カヌー部さんも部屋に掲げている とかでこの言葉を掲げることの有用性は皆ご存知かと思います。

では、それを掲げて実践する上で大切なことはなにか、僕が個人的に思うことを述べていきます。

・「凡事徹底」のためにイライラしなくていい
皆がより良いボート部LIFEを送るための指針なので、「おい、○○出来てねーじゃねぇか、凡事徹底じゃねーのかよぉぉおおお😡」といった、指針を作ったことが原因のイライラは無くていい。凡事徹底できていない人がいて、それに注意するのは必要ですが、精神すり減らしてキレる必要はない。これが前提です。
今からいっぱい文が続きますが、キレ散らかしながら書いている訳ではなく、ポケモンをしながら和やかに書いています。


・「ゼロ」を目指さなくてもいい
交通事故に対する安全mtgでも話したことと繋がります。
人間、生きていればミスはします。事故も起こします。生活、艇上関わらず やってることに何か致命的な問題があっても気づかない時があります。 それが「普通」です。

より具体的な話になると、ついスリッパを乱雑に置く人がいるのも、椅子を直さない人もいるのも、扉バーンッってしちゃう人も、掃除、釜当を忘れちゃう人、食器を放置しちゃう人がいるのも80人くらい人がいれば「普通」です。それに対して、乱れたスリッパを揃える人、釜当ちゃんとする人、放置食器を片付ける人がいるのも、「普通」です。80人中○人が前者で□人が後者という話ではなく、それぞれ一人一人 がそれぞれの事項で前者だったり後者だったりします。

僕も厨房前や風呂の前のスリッパ揃ってなかったら揃えるし、放置食器に気付いたら片付けるけど、釜当忘れたこともあるし、なんなら食べ忘れて食器放置もあります。2年の時は3Fの部屋の前にスリッパ放置して数度山田に捨てられかけました。


・確率の問題
部員全員が1人1日1回 ドアバーンッってやったら計80回 鳴ります。祭りになります。掃除も日によってやってない箇所があるのも事実です。1人が掃除をしないことがあるかもしれないが。4人全員掃除しない確率はその掛け算なんだから、その値はほぼゼロに出来るだろう。
交通事故も 0には出来なくても全国平均(もしくは前mtgで算出した謎の値)より 下を目指す。艇上の事故も過去の事例と照らし合わせ、発生件数を減らす。

起きたものはしょうがないし、1から0にするのは難しいので、ミスを起こす確率を減らす、そしてミスに気づく。
これが凡事徹底の肝だと思います。


ではどうするか。
まず心理的に。
・全員が「普通」以上を目指す

誰でも失敗はするし、価値観もバラバラが「普通」なのが「社会」です。ただ社会には法規制があったり、失敗は自己責任か、尻拭いするかわりに賃金を得る人がいる仕組みです。
「普通」とはその程度のレベルです。

ただ僕らは「日本一」という、異常な目標を目指す、毎朝4:00に起きて2回練習して21:30に寝る異常な「集団」なので、そんなレベルでは 足りない。

また、学生の集団である以上いちいち全てのことにルール作りは出来ないが、尻拭いをした人からすれば賃金が貰える訳では無いので、ただの「やり損」。

この感覚は選手スタッフ問わずみんな感じたことがあるかと思います。 でも一方でみんな何かミスって誰かにしわ寄せを食らわせている(それに気づかないことも)のも事実。

このお互いストレスのある感じがあまり好きでありません。なんか弱そう。 実際弱いし。
大人になって会社に入ってこんな感じならまあこんなもんかと 諦められるけど、大学生80人程度ならなんとか出来るんじゃないか?

だから全員が「普通以上」を目指す、ということを推したい。
全員が今の自分(=普通)より、ちょっとましかなと思う程度の人間になろうとする。

 

では実際に何をするか。

・いったん自分の起こす失敗は置いておいて、進んで他人の尻拭いする、見て見ぬふりをしない。

スリッパが揃ってなければ揃えて、食器放置されてたら洗って…そうすればまず綺麗な合宿所になります。人間綺麗であれば綺麗に過ごそうとするし(実際秋季の宿泊施設でのスリッパの並べ方はとても良かった)、人のスリッパを直すようになれば自分もちゃんと揃えて脱ぐようになります。 見て見ぬふりをせず、人の尻拭い=「やり損」をすることでいつの間にか自分が失敗を起こす確率も下がる ということです。

この形になればお互いなにかあっても、「ストレス無く」注意、指摘し合えるようになるのではないでしょうか。ここに理想があります。 凡事徹底が出来れば心のゆとりが生まれるし、心のゆとりがあれば普通以上の行動をして凡事徹底を目指せる、しかも複数人で。


・結論→要は徳を積む
結局は、全員が徳を積む と思って少しでも行動したら全体的にはとても良くなると思うよ。ということです。結局性善説かよと思われるかもしれませんが、そんな社会みたいな大きい話じゃなくて、80人ならなんとかなるんでない?
あと 徳を積んだら 2000m T.T.のタイムを上がるし(知らんけど)、応援してくれる人も増えると思うよ(これは多分)。


風紀委員みたいなのを作って 取り締まるという形も楽でいいのですが、結局風紀委員にやらせればいい となりそうだし、やはり罰を恐れてちゃんとする というロジックに強者の精神はないと思います。

・凡事徹底がレース結果に生きてくる
人の命、そしてボート部の命「艇、オール」を守るための安全に 凡事徹底は1番必要だし、普段からの凡事徹底が1番関わってくる所と思います。1番大事な健康は言わずもがな、艇オールの整備は直接レース結果に関わるものです。事故を回避するだけでやく、損傷に気付かず漕ぎ続け、その上他のクルーに変わるなんてことが絶対にないようにもしたいね。

 

ここまで話しましたが、もちろん過去より良くなっている部分は 大量にあります。なんなら全体的に見れば良くなっているのではと思います。最近楽しいし。

例えば、
・ピン曲げ(リガー曲げと改名すべき?)
過去何年間も曲げてきた艇はもう付け替えたら絶対に変わるので仕様がないですが、新艇はしなくなりました。そもそもウィングの船で曲げることがただの馬鹿ということをコギカジさんの記事で知りましたが。


・船に直接工具置かない
リギング時の話です。去年の冬あたりから始まった伝統(?)。あとはペットボトルを直接置かないのが全員出来れば良いですね。

 

・挨拶
凡事徹底で一番最初に矢面にたつもの。朝から艇庫の中で元気な挨拶が交されるようになったと思います。散歩中の近隣の方にも出来るようになるといいですね。


ちなみに上の2つは山田くんが気付き、やめようと去年主導して始まったものです。現主将の株を上げたところで、このブログを終わらせたいと思います。
この2ヶ月であまり凡事徹底をきちんと説明出来ず漠然と来たし、自分でもちゃんと整理できてなかったのでいい機会になりました。

オンシーズンの試合が集中する時期は今よりもっと肉体的にも精神的にもゆとりがなくなるので、冬の間の今から精神的にはゆとりのもてる生き方をできるようにしつつ、しっかりトレーニングしていきましょう。

来月マシンローあたりでは全国からたくさんの団体が京大合宿所に来てくださります。彼らに「あいつら生活まで隙が無かった」と言われるよう、頑張りましょう。

ストレスをためずに頭髪を大事にしましょう。

読んで頂きありがとうございました。3800字くらいあるらしいです(笑)


三回生漕手 廣瀬駿

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