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感じて動く

こんにちは。2回生漕手の吉田紘子です。

先日陸上の日本選手権を見に行ってきました。元陸上の身としては、今までは画面の向こうにいた憧れの超有名選手が目の前に現れて大興奮でした。また、同じ地元出身の同年代の選手が活躍していたり、知り合いの知り合いがオリンピック出場を決めたりと、とても刺激的でした。

男子100m決勝のレース終了後、興奮が冷めやらぬヤンマースタジアム長居。レースの動画をまだ見てない人はぜひ!

さて、ここ数か月私はモチベーションが上がらなくて苦しんでいました。

過去にも、モチベーションが上がらないときは何回もありましたが、そのときは最終目標を思い出してプロセスを考えていくことで乗り越えていました。

でも、最近は魅力を感じる目標がなくて、前みたいに目標から逆算すれば今やることと目標が繋がって毎日の練習がわくわくすることもありませんでした。勝ちたいとも思えないので、練習がつまらなくて部活に行くのがしんどかったです。5月、6月は目標設定用紙が全然埋められなくて、日々の練習がその場しのぎみたいな感じでした。

もちろんボートが嫌いになったわけでも、完全にやる気がなくなったわけではないのです。ただ、目標に向かって努力したい、というよりは、また目標に向かって努力したいと思えるようになりたいな、というように一歩下がったところから見ているような感じがありました。

なんとか変えたいと思って、ご飯をたくさん食べるようにしたり、旅をしたり、舞鶴の皆さんや同期に相談したり、森川さん若林さんと話したり、吉正さん福岡さんに漕ぎのアドバイスを個人的にもらったりしていろいろやってみました。

たしかに前よりも物事をポジティブに捉えられるようになってきたように感じましたが、それでもやる気が出ずトレーニングに集中しきれない日が続いていました。

そんな中で、この前久々にぞくぞくわくわくするような目標と出会いました。

そのきっかけをくれたのが、陸上の日本選手権男子100m決勝の生観戦です。

あのレースは本当にすごかったです。臨場感ってすごいですね。すごすぎて、どうすごかったのかは残念ながら言葉では伝えられません。優勝が決まってガッツポーズする多田修平選手がとにかくかっこよかったし、あのレースを見て心から感動しました。

人を感動させられるのってすごいと思います。当然多田選手は私のことを知らないので、顔も名前もどこにいるかも知らない人にこれだけの感動を与えたということです。それってすごいことだと思いませんか?

優勝するのは本当にすごいことですが、優勝したという要素だけじゃきっとここまでの感動は生まれなかったと思います。人間性とかこれまでの苦労とか、そんなに詳しいわけではありませんが、結果だけではなく多田選手から滲み出るものが私の心を動かしたのだと思います。

「どこかの誰かに感動を与えられるような人になりたい。」

これが今の私の夢です。人生の目標ではありますが、もちろんボート競技においてもこの夢を追いかけたいです。

人の感情は操作できないし感動するのは他人なので、感動を与えるために努力する、というのは少し違います。自分の行動や成果によって、どこかの誰かが「うわぁ、すごい。」「感動した!」って思ってくれたらこれ以上の喜びはないな、という思いです。

ここ数ヶ月いろいろあって、今はメンタル回復途中なのでその思いを行動に移すことはまだ全然できていません。でも、ふとした瞬間にボートに夢中になれることは前よりもだいぶ増えていて、前みたいに目標に向かってひたむきに努力できるようになる日はそう遠くないのではないかと感じています。

これまでの苦しみも、今の頑張りも、少なからず夢に繋がっているはずです。自分の気持ちに正直に、自分を信じて、一歩ずつ前に進んでいこうと思います。

明日明後日は関西選手権です。練習の成果を出し切れるように頑張りましょう!

二回生漕手 吉田紘子

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