こんにちは。本日222回目の乗艇を終えた2回生漕手の吉田紘子です。
先日私と同じ札幌南高校出身の京大ボート部OBさんから私個人宛に応援メールが届きました。私の知らないところでも応援してくださっている方がいるんだなと思い、嬉しかったです。あと、インカレ3日目に二宮由紀子さんに初めてお会いして、いろいろな話をさせていただきました。私にとってはとても刺激的で、大先輩かっけええってなっていました。またお会いできることを楽しみにしています!
さて、本題へ。
「たかが、部活。なのに、どうしてそんなに熱くなれるの?みんなどんなモチベーションでやったらそんなに頑張れるの?」
ここ最近ずっと考えていることです。部活大好き!部活命!だった自分は半年前にどこかへ行ってしまいました。
「そもそも、たかが部活、と思ったことがなかった気がする。」
高校時代の友人Aはそう言いました。確かに高校の時は部活の仲間や競技自体はもちろん厳しいトレーニングでさえも好きで、部活がなきゃ生きていけないって思っていました。部活は生活の一部に当たり前にあるもので、勝ちたいし周りも意識高いから熱くなるのも当たり前、勝ちたいなら頑張るのも当たり前でした。当たり前すぎてたかが部活とか1ミリも思ったことがありませんでした。部活が人の全てではないことを初めて知ったのは半年前のことです。
「やっぱり負けた時のことを思い出すのが1番自分からやる気出る。」
先輩Bはそう言いました。ボート部の入部動機はまさにこれです。高校最後のレースで負けたのが悔しかったから。高校時代にスポーツで活躍していた人たちを大学で見返したかったから。勝ちたいから。
負けた時、といえばつい最近も負けました。インカレです。W4+は出漕クルー数が少ないため全クルーが最終日に行けたのですが、慈照は予選敗復決勝とどのクルーにも勝てずに大会を終えました。小一からずっとなんらかの競技スポーツをやってきて今年で14年目、誰にも何にも勝てずに大会を終えたのはおそらく初めてのことです。この半年はモチベーションを保つのに本当に苦労して毎日明日こそ休みたいって思いながらギリギリ耐えていたので、大会前はこんな程度のモチベーションでやってるやつは報われなくて当然だとか思っていました。でも実際負けたらめちゃくちゃ悔しくて、どんなモチベーションでやっていようが負けたら悔しいことがわかりました。「勝ちたい」という感情が弱くなっていても、「負けて悔しい」という感情は依然としてあることには少しほっとしました。それでも「負けたら悔しい」という感情には、私の身体を突き動かす力は以前のようにはありません。悔しさを晴らすため、勝つためならなんでもできたあの頃にはもう戻れないのでしょうか。
「仲間がいるから。」
部員Cはそう言いました。確かに乗艇とかエルゴとかで苦しい時に、クルー内の他の人も今苦しい中で頑張っているから自分も頑張ろうって思ったり、悩んでいるときに1番支えとなるのは自分を必要としてくれている仲間の存在です。しかし、仲間との信頼関係は一朝一夕でできるものではなく、時には牙を剥きます。仲間だと思っていた人に裏切られたり、本来味方であるはずの人との間に意図せずして壁ができてまるで敵みたいになってしまったり。「何が仲間だ。」この半年は人間関係でずいぶん悩まされました。悩んでいるうちにボートの楽しさや勝利への純粋な気持ちは失われていきました。
「ボートがうまく進むようになったときの喜びが忘れられないから。」
先輩Dはそう言いました。これは東大戦ペアに乗り始めてから思い出しつつあります。「ここがうまくなった」って自分で思ったり人に言われたりしたときや、「ここを狙ったら良くなるんじゃないか」と思って実際にうまくいったときの喜びを久々に感じました。今までは楽しむためにはある程度の強さが必要って思っていたしインカレを経験して確かに勝たなきゃつまらないと思いました。しかし、勝つために頑張るのが苦しいときもあります。負けたら悔しいのはわかっていても、勝ちたいって強く思えないときもあります。数週間後には東大戦があり、勝つか負けるかの2択なので勝つしかないのですが、それに追い込まれすぎず練習を通して少しでも自分の成長を感じていきたいです。勝つためにがつがつ頑張るよりもそっちの方が今の自分には合っている気がします。
「たかが、部活。なのに、どうしてそんなに熱くなれるの?みんなどんなモチベーションでやったらそんなに頑張れるの?」
特に4つ目のように答えに近いものがないわけではないのですが、未だに心の底からしっくりくる答えは見つかっていません。今日もこの答えを探し続けています。
こういう悩みを抱いた結果辞めてしまう人やそもそもこういう悩みを抱かずに引退する人もいると思います。ですが、部を動かす立場になるまであと一年、引退するまであと二年、まだ猶予があるこのタイミングで私がこの壁にぶつかったのにはきっと何かの意味があるのだと思います。この壁を乗り越えた瞬間、私はとんでもなくボートに夢中になり、どこまでも強くなっていけるような気がします。そう思うと少しわくわくしてきますね。
最後になりますが、東大戦女子対抗ペアを組んでいるふくみさん、コーチをしてくださっている福岡さん、クルサポの遥海ちゃんとぬんぬんさん、いつもありがとうございます。練習楽しいです。東大戦まであと少し、よろしくお願いします。先輩後輩やいつもご支援いただいているOBOGの方々には今日よりも少し強くなった姿をお見せできるよう精一杯練習するので、応援よろしくお願いします。