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何のために?

何のために?

大学生になってから、様々なことに対してこれを自分の心の中でよく問うようになりました。ボート部も例外ではありません。自分が何のためにCOXをやっているのか、何のためにボートに乗っているのか、さらには、何のためにボート部に入ったのか。

こんにちは。2回生舵手の中村純奈です。今回のブログも長くなりそうなので、暇な人だけ読んでみてください。

インカレが終わり、新人戦のクルーも決まり、新たなステージが始まった今日この頃。なんとなくこの問への答えが見えてきたような気がしました。それは、やはり、勝つため。見えてきた、と言うよりも思い出した、と言う方が正しいのかもしれません。

インカレ後のオフです。回生旅行で淡路島に行ってきました。初めての回生旅行はとても楽しく、これからも同期を大切にしようと思いました。

8月。シングルに乗る機会がありました。久々に漕ぐシングルは楽しくて、COXの直接コントロールできないもどかしさと自分でやりたい気持ちに駆られていた私は、それをきっかけに、なんで自分はCOXやってるんだろう。と思うようになってしまいました。ただ、ボートで痛めた脚はやはりボートに乗ると痛くなるわけで、漕手に戻れるはずもない、と、現実を突きつけられ、ある種の絶望のようなものを感じました。

自分でやりたいという気持ちが強くなっていき、毎日のように、中高と続けていたバレーボールをしている夢を見ました。

そんな気持ちを抑えつつ、山紫のCOXを続け、戸田の恐怖に慄きつつ迎えたインカレ(かつ私たちにとっては東大戦リベンジマッチ)。

戸田です。雲の隙間から日が差している感動を伝えたかったのに右下にいる笑顔の計盛にしか目がいきません。

戸田入りしてからあまり調子が上がらず、不穏な空気が流れつつありましたが、最後のレースでは良いものを出すことができ、なかなか勝つことのできなかった東大に勝つことができました。

自分のコマンドで艇の勢いが変わる瞬間や、漕いでなくともみんなと一体になれている感じ、そして勝てた瞬間。そんな瞬間が、COXの楽しさを思い出させてくれました。

COXになったこと。それはきっと、私が勝ちに行くために最善の道だったのではないかと今は思っています。考え方を変えれば、怪我を気にせずスポーツに打ち込めるというのは、バレーでもボートでも怪我してばっかりの自分にとって最高の環境であるはずです。だから、私は勝ちを目指しに行きます。ただ、COXである以上、自分一人が頑張っても何もならないので、スタッフや漕手、京大ボート部以外の人を巻き込んで勝ちにいけたらいいなぁと思っています。

そして、勝たなければならない相手がもう一人。それは、自分です。ボート部に入ったきっかけもそれでした(去年の11月くらいのブログにも書きました)。かなり長い&重ーーい話になるので飛ばしてもらって構いません。

がむしゃらに駆け抜けた高校時代。

家から1時間半弱かけて誰よりも早く学校に着き、自主練をし、勉強もし、昼休みは自主練、授業後は部活、家に帰ってからはご飯、お風呂を済ませてすぐに勉強。そんな毎日を送っていました。努力は裏切らない。それを信じて止まなかった私は、結果が出なくても、まだやれる。そう自分に言い聞かせてひたすら頑張りました。この生活を続けていればきっと何か変えられる、そう思っていました。

でも、何も変わらなかった。
部活では全然勝てないし、テストも満足できる結果を取れたことがありません。

いくら頑張っても頑張っても、自分が頑張ったつもりになっているだけで、何も結果がついてこない。頑張ったら頑張った分だけ結果が出ないことがただただ辛くなっていきました。何やってんだ自分。頑張るって何なんだ。むなしいだけじゃないか。そう思うようになりました。

こうしてなけなしの自信も底をつき、たまっていった劣等感。耐えられなくなった高校2年の12月。突然堰を切ったようにそれまでの辛いことがあふれてきて、過呼吸になりました。俗にいうパニック障害だったのかもしれません。

今思い出すだけでも辛くて、このブログを書いている間にも涙が止まらなくなってきました笑。

この挫折経験が辛くて怖くて、未だに本気とかやる気とか気合いとかそういう言葉に抵抗を覚えるし、どこかボートに本気で向き合えていない自分がいたのも事実です。

新人戦のCOX決めのときもそんな自分が出てきました。

今回は日程的にカツカツだったためCOX選考は行われませんでしたが、それ以前に、自分なんて敵うわけがない。そう思ってしまいました。2月からCOXになって、井上のように才能(もちろん努力しているのはわかっています)や経験があるわけでもなく、新人のように1から新人コーチに教えてもらえたわけでもない。そんな私が勝てるはずがない。そして、結果でその現実を突きつけられたとき、心が耐えられる気がしない。そう思ってしまったのです。もうこの時点で負けています。

今回の新人戦COXは井上と私と決まっており、COXはファーストクルーの指名によって選ばれる事となりました。

選ばれないだろうなぁという心持ちでいてしまったため、自分が指名されなかったとき、やっぱりそうだよね、と思ってしまいました。

ただ、話し合い(と言ってもかなり短い)から私がいるところで行われており、やっぱりね、という気持ちの他にも感情が湧いてきました。悔しいって思いました。私の目の前で井上がいいって言ったファーストクルーの人たちを後悔させてやりたい、と、本当は負けず嫌いな私が出てきました。そして、そんな自分がまだ自分の中にいることに安心しました。

(でも、もし本当にCOX選考が行われたら、COXの自分だけでなく自分の人格や自分という存在を評価、否定されることもあるような気がしてきました。そして、そう思った瞬間から、普段楽しく話している同期の目が怖くなってきて、心が痛い日々が続いています…)

私はボート部でボートやみんなと真剣に向き合うことできっと、高校時代の自分を超えられると思っています。また失敗するかもしれないし、バイトや他にも色々忙しかったりするけど、勉強も部活も、しっかりやっていきたいと思います。手は抜かず、肩の力を抜いて、心がおかしくならない程度にもう少し頑張ってみます。

試合相手に、そして自分自身に勝つために。これが何のためにボート部にいるのか、今のところの答えです。

このような環境があること、周りに仲間がいることに感謝しながら日々成長していきたいです。

新人戦はセカンドクルーの男子つきフォア慈照に乗ります。クルーが結成して間もないですが、みんな上手くなろう、速くなろうとすごく頑張っていて、素敵なクルーだなぁと思っています。私もみんなに負けないよう頑張ります!

毎回毎回長い&重めな私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。

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