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シルバーコレクター

みなさん、バイエル・レバークーゼンというサッカーチームを知っていますか?

そうです、今シーズンついにバイエルンの12連覇を阻止してドイツ・ブンデスリーガを制覇したあのレバークーゼンです、って知ってるわけないですよね。知ってたらすごい!

ちなみに僕はバイエルン推しなので悔しいシーズンでしたが、今回はバイエルンではなくレバークーゼンをテーマに語っていきたいと思います。

バイエル・レバークーゼン(正式名称:Bayer 04 Leverkusen Fußball GmbH)はドイツ中西部の都市レバークーゼンを本拠地としており、ホームスタジアムはバイ・アレーナと呼ばれています。

15年ほど前に改築された、非常にスタイリッシュなスタジアムです!行ってみたい!

1904年に設立されたレバークーゼンですが、これまでブンデスリーガ(サッカードイツ一部リーグ)で優勝したことは無く、今2023-24シーズンが初優勝となります!

ただ近年はドイツ屈指の強豪として上位に君臨し続けており、例年チャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)といった強豪ひしめく舞台でも活躍してきました。

レバークーゼン史上最も結果を残したと同時に、最も惜しかったシーズンとして記憶されているのが準3冠に終わった2001-2002シーズンでしょう。名将クラウス・トップメラー率いる当時のレバークーゼンには、ブラジル代表の超攻撃的CBルシオ、ドイツの小皇帝ことミヒャエル・バラック、世界屈指のドリブラーのゼ・ロベルト、後にマンチェスターユナイテッドで伝説となるディミトリー・ベルバトフなど最高級のタレントが揃っていました。今聞いてもワクワクするメンツですね!

ではこのシーズンに至るまでの経緯を軽く振り返ってみましょう。95-96シーズンにリーグ14位と不振に陥ったレバークーゼンは指揮官交代を決断。翌シーズン新たに再生請負人の異名を持つクリストフ・ダウムを招聘すると、生まれ変わったチームはリーグ2位へと浮上し、その後もストライカーのキルステンが2期連続で得点王に輝くなど栄光の時代を過ごしました。しかし指揮官ダウムのコカイン使用疑惑に伴う彼の解任によりチーム状態は悪化します。00-01シーズンに4位に終わったことを受け、チームは新指揮官クラウス・トップメラーを招聘。当初は懐疑的な声もむけられましたが、ブンデスリーガ・CLともに15戦無敗という快進撃を見せ、DFBポカール(カップ戦)を含む三つのコンペティションで優勝の可能性を残したままシーズン後半へ入ります。

ところが年明けに迎えた、ブンデス第20節バイエルン戦、21節シャルケ戦に敗れ、当時好調のドルトムントに首位の座を明け渡してしまいます。ここからドルトムントとの一進一退の攻防が続くことになります。一方で4月にはCLの決勝トーナメントが始まります。ベスト8でイングランドの古豪リヴァプール相手に2戦合計4-3という打ち合いを制して準決勝進出を果たすも、その代償としてリーグ戦では少し調子を落とす日々が続きます。CL準決勝では優勝候補の一角でレッド・デビルズの異名を持つマンチェスターユナイテッドと対戦します。そんな難敵ユナイテッド相手に2戦合計3-3、わずかにアウェイゴールの差で上回ったレバークーゼンはクラブ史上初となるチャンピオンズリーグ決勝進出を果たすのです。快挙!

こうしてリーグ戦・カップ戦・チャンピオンズリーグの全コンペティションで優勝の可能性を残すレバークーゼンは、国内初の3冠達成すら射程圏内に収めたのです。なお三冠は2024年現在でも7クラブ(うちバルセロナとバイエルンは2回達成)しか達成したことのないとんでもない偉業なのです。ちなみに我らがバイエルンは2回も達成してるんですよ!

ところがこうした夢のような状況は瞬く間に悪夢に変わります。まずユナイテッド戦から中2日で迎えたのはブンデスリーガ最終節。首位ドルトムントと勝ち点1ポイント差で迎えた最終節はバラックの活躍などで勝利を収めたものの、同じくドルトムントも勝利したため逆転することはできず、わずか1ポイント差に泣き2位でフィニッシュ。そんな失望の一戦から約1週間後に迎えたDFBポカール(国内カップ戦)決勝では、昨季2位の強豪シャルケと激突します。前半ベルバトフのゴールで先制したレバークーゼンでしたが、その後シャルケに4失点を喫する完敗でこちらも準優勝の結果で終了。そしてシーズン最後の戦いとなったのは、白い巨人の愛称を持ち、CL歴代最多優勝を誇るスペインの名門レアルマドリードを相手に迎えたチャンピオンズリーグ決勝でした。当時のマドリーは、GKにイケル・カシージャス、悪魔の左足を持つロベルト・カルロス、当時世界最高プレイヤーと称されたジヌディーヌ・ジダン、他にもルイス・フィーゴ、ラウール・ゴンザレスといった真のワールドクラスを揃えた、まさに銀河系軍団と呼ぶにふさわしい陣容が出来上がっており、決勝を彩るにふさわしい対決となったのでした。

試合は前半9分にラウールのゴールでマドリーが先制するも、その5分後にルシオの気迫のゴールで同点に追いつきます。このまま両者互角の展開が続くかと思われた前半終了間際、ロべカルのクロスに合わせたジダンのボレーシュートがネット左隅に突き刺さり、この歴史に残るスーパーゴールによってマドリーが一歩抜きんでた形になります。追いつきたいレバークーゼンは猛攻を仕掛けましたがスコアは動かず、結局1-2でマドリーに敗れ、準優勝で終わってしまうのでした。

結果として、レバークーゼンは3つのコンペティションで全て準優勝、いわば準三冠という形でシーズンを終えたのです。こうして才能と実力を見せつけながらも無冠に終わった01-02シーズンのレバークーゼンはシルバーコレクターと揶揄されたのはもちろんのこと、クラブ名をもじって、ネバークーゼンという不名誉なあだ名までつけられたのです。

この後、主力を次々引き抜かれたレバークーゼンはずっと中位と上位を行き来することになります。

では、最近の話に戻りましょう。

近年若手の育成に力を入れたレバークーゼンは数々のスター選手を生み出していきます。カイ・ハヴァーツ、ベルント・レノ、ソン・フンミンなどが代表例ですが、いま彼らを超える超逸材が現れたのをご存じでしょうか?

その名もフロリアン・ヴィルツ、現在レバークーゼンで背番号10を背負う彼はブンデスリーガ史上最年少得点者記録を更新し、今シーズン公式戦21ゴール13アシストを記録、ドイツ代表でも若干20歳にして絶対的な存在感を示しています。

これがドイツの未来ヴィルツ君です(若干20歳!)

市場価値1億2900万ユーロ(約222億円)ともいわれる彼を中心として、近年の育成と補強が実を結んだ今シーズンのレバークーゼンは、シーズン最終盤となる5月上旬までブンデスリーガ、ヨーロッパリーグ(EL)、DFBポカール(国内カップ戦)の三冠の可能性を残していました。これはタイトルの内容こそ01-02シーズンとは異なる(CL→EL)ものの、歴史に残るシーズンを送っていたことを示しています。それも今シーズンのレバークーゼンは公式戦51戦無敗という史上初の記録を残したのでした。そんな記録ずくめのシーズン終盤戦、ブンデスリーガを28戦6分0敗で史上初の無敗優勝を成し遂げたレバークーゼンは、ELこそ決勝でイタリアの名門アタランタに敗れ無敗記録が途絶えたものの、DFBポカールも優勝し、見事2冠を達成したのです。

今シーズンここまで彼らが躍進した理由としては、新星ヴィルツの覚醒、名将の予感を漂わせるシャビ・アロンソの就任、ベテランと若手の融合など様々な要因が考えられますが、これらはひとえにかつてネバークーゼンと揶揄された彼らが長期スパンで育成・強化を行ってきた努力が結実したものだと言えるでしょう。

今回彼らをこのブログで取り上げたのは、僕自身長らく1位を取るという経験ができていないからです。勉強でもスポーツでも2位を取ることはたびたびあっても、1位の壁を超えるというのはその何倍も難しいのです。

僕が京大ボート部に入ったのは一つのことに全力で打ち込んで、本気で1位を取りたい、勝ちたいと思ったからです。この初心を忘れずに、これからも真剣にボート競技と向き合っていきたいと思います。

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