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2回生スタッフの高村花です。海にはあまりいい思い出がありません。
4〜5歳くらいの頃に立て続けに3回溺れたのでそれ以降強めの苦手意識があります。あと海の水を飲むとまずいし、どれだけシャワーを浴びてもベタベタするからです。海水浴場のシャワーってあまり綺麗じゃないし水圧がイマイチだし水着を着たままシャワーを浴びても大してさっぱりしませんよね。どれだけ海水で足を洗ったつもりになっても全然足は綺麗にならないです。それはそれとして、なんとなく海に行きたいときがあります。海に行きたいというよりは海を見たいときです。海って入らなければ大きくて綺麗でかっこいいだけですよね。この前、ふと思い立って大阪湾を目指して歩くことにしました。

その日は朝からバイトで、そのあと夕エッセンの配置だったのですが、それまでの運動不足を解消しようと思い、石山まで歩こうとしていました。京都市内から石山までは片道5時間弱でいけると書いてあったのでバイト後に歩き始めたら丁度いいなと思っていました。そのためにバイトに出かける時も小さいボディバッグに必要最低限のものだけを入れていました。ところが一緒に配置だったなるさんが「私今日の朝も明日の朝も続けてエッセンやから1人でやるで!」と言ってくださったのでお言葉に甘えてお任せすることにしました。しかしお散歩が楽しみになっていた私はどうしようか考え、新たな行き先を探しました。いろいろ考えて川沿いを下って海を目指すことにしました。所要時間は13時間くらい。のんびり歩いたらちょうど日の出に間に合うんじゃないか?と思い決定しました。

とりあえず市内で腹ごしらえと必要な物の調達をしました。めちゃめちゃ安いイヤホン(紛失してた)と適当に選んだ靴の中敷(インソール)です。

イヤホンとインソールという長距離歩くための道具を手に入れてルンルンで本格的にお散歩を始めました。この時点でお昼の13時過ぎ頃、8月末の、です。鴨川沿いの道に降りると歩いている人は1人もいませんでした。15分ほど川沿いを歩いて、計画の甘さに気がつきました。川沿いは日陰がないので街中に比べて異様に暑いです。真夏の昼に歩くべき場所では全くありません。飲み物も持っていなかったし、川沿いにはコンビニどころか自販機すらないので焦りました。まだまだ元気なのでできるだけ道を逸れないように川沿いのコンビニを探して、そこまで歩くことにしました。およそ50分程度だったと思います。この50分でこの日の体力の7割は使い切りました。

めっちゃ草の匂いした

コンビニで飲み物を買って少し休憩し、次なる目的地は鴨川の終わりにしました。京都に住むからには鴨川の端から端まで知って損はないだろうという考えです。ここらへんは景色の変化が少なく、イヤホンの充電も怪しかったため歩数をひたすら数えながら歩きました。川沿いを歩くのは意外としんどいと痛感しました。

私は大阪湾に向かっていますよね?となった
左が桂川、右が鴨川

無事鴨川の終わりについたのですが本当にここで疲れてしまって、橋の下で日光を避けながら休憩しました。この夏、日中の外出を異様に避けていたので日の光への耐性がまったくなかったです。計画よりかなり遅れていたのでここでこの散歩を終わりにしようかと考えましたが、まだ脚は動くこととどちらにせよ歩かないと駅がないことから散歩を続けることにしました。ただこの時点で、今後長距離歩きたいときは真夏の真昼だけは避けるべきだという大きな学びを得ました。

次の目的地としたのは桂川の終わりです。鴨川は桂川に合流し、その桂川は宇治川、木津川と合流して淀川になります。
歩き始めてすぐにゲリラ豪雨に襲われました。予報に気づいていたにもかかわらず無視して歩いていたので自業自得です。ガチのゲリラで折りたたみ傘では太刀打ちできず、川沿いには雨宿りする場所もないので絶望しました。

現金を新千円札1枚しかもっていなかったのでおばちゃんに両替してもらった

近くで雨宿りできそうな場所がないか考え、コインランドリーで雨宿りをしつつ靴を乾かすことにしました。我ながら冴えてると思い雨が降り始めてから約20分ほど大通りを目指して歩きました。まず通り沿いに出た時にすごくホッとしましたし、コインランドリーの椅子に座れたときの安心感はさらに大きかったです。座って靴を乾燥機に入れた頃にはすでに外は日の光が差しはじめていてちょっと拍子抜けしました。びしょびしょの靴で歩くのはしんどいので靴と靴下を乾かせてよかったです。

外は晴れて靴も乾いたのでもう一度川の合流地点を目的地として歩き始めました。ここらへんは川沿いに戻らず街中を歩いていたので道沿いの景色がかわりまたルンルンになりました。川の合流地点付近は大きめの工場が多くあり、いいなーと思いました。

京阪乗ってて今どこら辺だろうなーと思って外を見たらよくあるスーパーに遭遇できて感無量

川の合流地点に着くと桂川はすでに淀川と合流していました。そこからはしばらく木津川→淀川沿いを歩きました。道幅が広くて景色がマジで変わらないし川も見えないのでつまらなすぎました。

歩いていたらイヤホンを見つけ、一瞬自分のものにしちゃおうかと思いました。そんなことはしなかったですが、気付いてしまった以上、交番に届けるか迷いました。
まだ充電が残っているので届けた方がいいのでは?いやイヤホンって落としたらまず落とした場所を探しに戻るよな?いやこんな河原のこんなただの道の脇においてあっても誰も気づけなくないか?じゃあ交番に届けるか?交番ってどこの交番に??目的地に着いたときか京都に帰ったときに?枚方の河原で拾ったイヤホンを京都や大阪で届けるのって怪しすぎないか?今届けるとしたらどこなんだ?通り道には交番なんかないしな?いやもうこんなに考えたんだから拾わないのは無理だな?
と考え、結局一番近くの交番に向かいました。

交番に着くと警察の人はいなくて、同じように鍵を拾った人が警察の人に電話をしているところでした。鍵を拾ったおばさまは近所にお住まいで、ここの交番にはあまり人がいないと言っていました。それって大丈夫なのかな?それと、鍵を届けるか迷ったと言っていました。私は鍵だったら必ず届けるな、と思ったので意外でした。急いでいるならともかく、鍵だったら迷う間もなく届けろよ、と少し思いました。
近くに住んでいるのか聞かれたので「ちょっとお散歩してて…」と誤魔化しました。あとで警察の人が来て、拾得物届け?的なのを書かされて自分の住所を書いていたらびっくりさせてしまいました。汗びしょびしょで持ち物も身軽だったのですごく怪しかったと思います。
お礼を受け取らなくていいなら住所とか書かなくても良かったらしく、無駄に人をびっくりさせてしまいました。

交番を出たら暗くなっていて、河原に戻ることはできないと判断しました。普通に怖いし。大通りを歩いていて、このままでは日の出に間に合わない(!)ことに気がつき、ズルをすることにしました。樟葉駅が近かったのでそこから京阪に乗ろうという考えです。そう考えるともうやる気がなくなってしまい、逆に時間できたから映画をみて、それでさらにやる気がなくなったので京阪で京都行きの電車に乗り、そのまま帰りました。

モンキーマンっていう映画をみました

座っていたらすぐ出町柳に着いてしまってあっけなかったです。なんかすごく楽しかったのですが、書いてみるとなにが楽しかったのかわかりません。

今度は暑くない晴れの日にリベンジしようと思います。

 

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