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福本伸行先生のおすすめ作品4選!『カイジ』、『アカギ』など!!

 

お世話になっております。新4回生の片岡陸人です。

本日は、私が愛してやまない福本伸行先生のおすすめ作品を4つ紹介させていただきます。(4つとしたのは、私のランキングでは上位4つがかなり抜きんでており、5位以下は団子になっているからです。)

 

ランキングに入る前に、福本伸行作品について少しだけ。

福本先生の作品は、ギャンブルものと人情ものの大きく2つに分けられます。

まず、ギャンブルものの代表作には、皆さまが福本先生と聞いて想像するような『カイジ』や『アカギ』があります。ギャンブルものでは、目を見張るようなトリック、入念な心理描写による緊迫感や臨場感が魅力的です(皆さまも良く知る「ざわ…」などを用いて細かな心情が描かれます。)

もう1つの人情ものの代表作には、『最強伝説黒沢』などがあり、初期の短編集には人情ものが多いです。人情ものでは、ダメな中年男性の葛藤がうまく描かれていたり、初期の短編集では恋愛ものが描かれていたりするなど、『カイジ』や『アカギ』からは想像できないような福本先生の一面が見ることができます。

どちらにも共通して見られる特徴として巧妙な心情描写が挙げられます。私は福本作品の真骨頂はこの心理描写だと考えていて、内容(勝負ごとのトリックなど)はさることながら、これこそが福本作品をより一層面白くしていると感じています。

 

前置きはこれくらいにして、ランキングに移ります。

 

形式は、4位から紹介する形で、それぞれに対して簡単なあらすじとおすすめポイント、そしてお気に入りの名言を記述します。福本先生は名言製造機と言っても過言では無いくらい名言を生み出しますので、各作品2つくらいは紹介できればと思っております。

注意点は以下の3つ。

※大人気シリーズ『カイジ』は、古い順に、『賭博黙示録』、『賭博破壊録』、『賭博堕天録』など現在まで6シリーズありますが(ネタバレになり得るシリーズ名もあるので、ここでは全ては紹介しません。)、ランキングではそれぞれ別のものとして扱います。

※『一日外出録ハンチョウ』や『中間管理録トネガワ』などのスピンオフ作品も含む順位とします。(それらのスピンオフは、ゴリゴリのギャグ漫画。)

 

それではいきましょう。

 

 

第4位:『銀と金』/巻数:全11巻

〇あらすじ

森田鉄雄と平井銀二のW主人公。競馬などのギャンブルに明け暮れ、何の目的も無く日々を過ごしていた森田が、闇の世界で銀王と呼ばれる銀二に声をかけられ、その世界で成功すべく様々な勝負ごとや取引に立ち向い、成長していく過程を描いた作品。

 

〇おすすめポイントなど

4位は『銀と金』ですね。最近読んだ作品なのですが、巻数11巻とは思えないほど内容盛りだくさんの作品です。

この作品の特徴を端的に述べるなら、①勝負ごとの種類の豊富さと②テンポの良さでしょう。

①については、テーブルゲームから殺人鬼との駆け引き、絵画の目利き、競馬まで幅広く扱われており、その全てで驚くようなトリックが楽しめます。

また、②については、福本作品の持ち味である心理描写の長さが無く、良くも悪くもびっくりするくらいスパスパと勝負が描かれます。『アカギ』などに対して「早く勝負を進めて!」という意見はよくありますが、そんな人にも『銀と金』はオススメだと言えます。

私は、何度も言いますが、福本先生のねっとりとした長い心理描写が大好きですので、逆にこのテンポの良さにある種の物足りなさを感じてこの順位となっております。

また、この作品の主人公である森田は福本作品きってのモテ男として描かれています。彼の勝負強さや、以下で紹介する言葉はとてもカッコイイです。

 

〇お気に入りの名言

・「オレが積もう…!ヒジの高さまで」

 森田が放った言葉です。やはりこれでしょう。まずこの言葉が発されたシチュエーションについて説明します。

森田はとある女の子(以下Aとする)と仲良くなったのですが、Aはバーで大企業の御曹司にポーカーのカモにされていました。

Aが御曹司にリベンジへと向かう日、森田もバーへ同行しました。森田の身なりは明らかに裕福では無いため、御曹司にも馬鹿にされますが森田はそれを軽くいなします。

Aがポーカーに挑み、青天井の勝負(お金を持っている方が、持っているだけBETして相手を降ろして勝利できるルール)で御曹司に潰されるのが確実になった時、森田が後ろから5000万を置き、発した言葉が「オレが積もう…!ヒジの高さまで」です。

絶体絶命のAのピンチを森田は守りました。その後、御曹司から、どこの企業の息子か聞かれた時のセリフ「名前は森田鉄雄―背景はない……!」と合わせて心底痺れるシーンとなっております。このシーンを見て森田の虜になった読者は少なくないでしょう。とてもカッコイイシーンです。

 

 

第3位:『賭博破壊録カイジ』/巻数:全13巻

〇あらすじ

賭博黙示録に続く『カイジ』シリーズ第2作。多重債務により地下の強制労働施設に送られた主人公カイジが、地下からの脱出をかけて大勝負に挑む内容となっております。二部構成となっており、チンチロリンというサイコロ勝負で地上へ外出する権利を勝ち取るための勝負と、その後地上にて「沼」パチンコで多重債務を返済するための勝負、に分けられます。

 

〇おすすめポイントなど

 3位は『賭博破壊録カイジ』ですね。こちらは、カイジシリーズの最高傑作と言っても差し支えないでしょう。特に沼パチンコ編は、福本作品史上トップレベルの名勝負で、カイジの策略した様々なトリックには、本当に驚かされます。

 この作品の推しポイントは、①これぞカイジ!!と言わんばかりの有名シーンが数多く見られる点、②勝負の緊迫感とテンポの良さのバランスが非常に良い点でしょう。①について、地下編では、誰もが知る名台詞「キンキンに冷えてやがる……!」を見ることが出来ます。それ以外にも名シーンが山ほどあります。②について、チンチロリン編、沼パチンコ編ではカイジの神憑り的な博才が遺憾なく発揮されます。

 

〇お気に入りの名言

・「望みに進むのが気持ちのいい人生ってもんだろっ……!仮に……地…地の底に沈もうともだっ…!」

 カイジの放った言葉。これはやはり良いですね。まずこの言葉が発されたシチュエーションについて説明します。

 カイジは債務の完済を目指して沼パチンコという一玉4000円のパチンコ台で勝負します。この台は店側の徹底的な守りにより普通に打てばまず出ない台となっていますが、カイジは前もって準備したあらゆる策により、もうひと押しで出そうだというところまでこぎ着けます。しかし、資金が底を突き、カイジは敗走、地下へまた戻るしかないのか、という状況に追い込まれます。

 そのような絶体絶命の状況ですが、実はこの勝負、カイジには遠藤と坂崎という協力者がいました。そのうちの遠藤は勝負のためにお金の工面を担当しており、もしこれで負けることになったら遠藤もまた多額の借金を背負うことになっていたのです。そこで遠藤は、カイジが負けた場合に備えて海外に高飛びする用に1000万円を隠し持っていました。これにカイジは気付き、遠藤にその1000万円を勝負に賭けるように言います。しかし、遠藤にとってはその1000万は最後の金で、これは出せないと断ります。このような状況で生まれたのがこの言葉です。

 カイジの言い分としては、その1000万円持って海外に逃げても細々と暮らすだけ、それくらいなら、望みに賭けろ!というわけですね。痺れますね、これまた。

 ちなみにこのセリフは、福本先生がとある対談動画でお気に入りのセリフとして挙げてらっしゃいました!!!

 

 

第2位:『天~天和通りの快男児~』/巻数:全18巻

〇あらすじ

 主人公は麻雀の請負で生計を立てていた天貴史。序盤は天が、この作品の主要人物ひろゆき(理を追求する青年。物語を通して麻雀打ちとして成長していく。)、赤木しげる(伝説の雀士、物語登場時42歳)などと出会う過程が描かれる。その後、天は東日本でトップの代打ちとなり、物語の中核を担う大勝負、東西の覇権争い“東西戦”に挑む。最後は、あまりにも人気になったキャラ“赤木”の通夜編が行われるなど、内容盛りだくさんの、福本伸行初期の最高傑作!!!

 

〇おすすめポイントなど

  2位はこちら、『天』です。1位と2位はかなり迷いましたが僅差で2位となりました。皆さん、『カイジ』や『アカギ』は知っていても『天』を知っている人はそんなにいないのではないでしょうか。私はこの作品を、漫画史上最も知名度と完成度が見合っていない作品であると考えています。それほどまでに『天』は最高傑作と言うに相応しく、世にある福本伸行作品ランキングでは度々1位となるくらいの名作です。

 ところで、皆様、あらすじにて赤木しげるの名が出てきて??となったかと思いますが、この作品は、『アカギ』の主人公である赤木しげるが、初めて登場した作品となります。赤木はこの『天』において、伝説の雀士として登場します。その華麗な打ち回しと渋い見た目で一躍人気キャラとなり、その後スピンオフとして赤木の若い頃を描いたのが『アカギ〜闇に降り立った天才〜』ということになります。ちなみに、人気が凄まじすぎたためか、この作品でも赤木が主人公であるかのように描かれることがあります。

 この作品の見どころは、①内容てんこもりの東西戦、②赤木の人生について語られ、様々な名言が飛び交う通夜編、の2つでしょう。

 まず、①についてです。東西戦とは、東西の代打ちの覇権を争って、それぞれのスーパースターが7人ずつ集い、麻雀で鎬を削る戦いを言います。

 この戦いでは、東軍は天、赤木、ひろゆきが主要キャラ。西軍は現役最強と呼び声高い暴力団の組長:原田、赤木の登場までは代打ちの世界のトップに君臨した男:僧我が主要キャラとなっています。

 14人から人数を絞っていき、最後は両軍大将:天と東軍大将:原田の2人麻雀に至るまで、トップスピードで熱い勝負が展開されるため、「東西戦の最大風速は福本作品でも類を見ないほどだ」と言われるくらいの完成度です。正直、福本作品で1つの勝負を選ぶなら間違いなくこの東西戦でしょう。それほどまでにこの東西戦は見応えがあります。

 東西戦の中での見どころはあまりにもありすぎて、なかなか選べないですが、強いて挙げるなら、原田の空モーションと赤木のその後の対応、2人麻雀における原田の空待ち、などが特にアツいシーンです。この2つはあまりにも面白いシーンなので、ここで詳細に述べることは避けます。ぜひ一度読んでみてください。震えること間違いなしです。

 続いて②についてです。東西戦の3年後、ひろゆきは、赤木の葬式が開催されることを新聞で知ります。驚きながらも会場を訪れ、一通り式が終わった後、ひろゆきは個室に通されます。そこで、なんと、ひろゆきは生きた赤木と出会います。先ほど葬式が終わったはずなのに…。ここで真相について語られますが、赤木はまだ死んではおらず、葬儀の夜に自ら命を絶つ予定だったのです。実は、赤木は重度のアルツハイマーを患っており、赤木としての意識が無くなる前に自ら命を絶とうと考えていました。そこで、死ぬまでに思い出のメンバーと語り合うために葬式という名目で呼び出したのです。

 なかなか分かりづらいですが、まとめると、通夜編は、アルツハイマーで自我が消える前に赤木しげるとして死にたいとの思いから、安楽死を選ぶことになった赤木を引き留めるべく、東西戦で戦った面々がそれぞれ赤木と対話し最後のひと時を過ごすという内容になっています。

 僧我との勝負“ナイン”では衰えてなお計り知れない赤木の天賦の才が見られますし、原田、ひろゆき、天らに贈られた言葉は人生の教科書とも言うべき名言の数々です。以下で少し紹介します。

 

〇お気に入りの名言

・ああ……オレの暗刻はそこにある…………

 赤木が放った名言。ここは作中きっての名シーンです。流石にここのネタバレはしたくないので、セリフを紹介するだけにとどめます。

・いいじゃないか…!三流で…!熱い三流なら上等よ…!

 赤木が通夜編にてひろゆきに贈った言葉。これは福本伸行作品第一位の名言と言って差し支えないでしょう。あまりに長く語ると逆に無粋な気がするので、短くいきましょう。

この言葉は、結果に囚われてしまいくすぶっているひろゆきに対して、そんなものに囚われて行動を起こさずに、熱を失ってしまう方が問題だという文脈で発せられました。思い煩って止まってしまうよりは、行動しろ、ということですね。赤木さん!痺れます!なんだか私が言うとひどく安っぽいですが、決してそんなことはないので皆さまぜひ原作でこのシーンを読んでみてください。

 

 

第1位:『アカギ』/巻数:全36巻

〇あらすじ

 雀荘に転がり込んだ13歳の少年、赤木しげる。借金に苦しむ男、南郷は、その少年にただならぬ才気を感じ、自身の運命を託すことを決意する。赤木は麻雀など全く知らなかったが、実戦の中で少しずつ覚えていき、その才能を開花させてゆく。その後も、裏の天才たちを潰し、遂には闇の帝王と呼ばれる男、鷲巣巌とあいまみえることに!!!

 ラスボスである鷲巣戦は、鷲巣麻雀と言われる透明な牌を用いる特殊麻雀で、一晩の勝負が20年かけて描かれる超大作!!!

 

〇おすすめポイントなど

 この作品の特徴は、①福本作品ぶっちぎりの王様キャラ、赤木しげるの天才的な打ち回しと痺れるセリフの数々、②福本節全開の鷲巣麻雀での心情描写、の2つでしょう。

 ①については、まず赤木がむちゃくちゃかっこいいです。赤木はぶち壊し的に強いのですが、それでいながら物語としては、変な感じにはならないというのが福本先生の上手いところです。(出てくる敵もしっかり強い設定がされてるので)

 赤木の強さを端的に表すなら、死をも恐れぬ強い心と、圧倒的な雀力と言えるでしょう。強い心があるから一級品の麻雀が打てるし、自分の実力に自信があるから死を恐れずに強い打牌が出来る。この2つの相互作用が赤木の“強さ”の秘訣だと感じます。作品には「赤木しげるの最も傑出した才能は自分の判断を信じる才能、揺れない心。」という台詞がありますが、これは、強い心を表していますね。

 そして、その赤木が生み出す名台詞の数々ですが、赤木の強さも相まって本当に伝える力が強いです。言行一致というやつですかね。後にも述べますが、「死ねば助かるのに」や「オレはいつでも死んでやる…!綺麗に……!」、「興味がない…オレはオレの生死に…!」などというセリフには赤木の死生観がうまく表れています。

 続いて、②についてですが、ラスボス鷲巣戦は、あらすじでも述べたように、漫画誌に残る名勝負となっています。牌をツモるまで、そして切るまで、心の機微が事細かに描かれています。そのため全く麻雀は進行しないまま一巻が終わってしまうこともあり、その長さは、水曜日のダウンタウンにて、「現実との時間経過の乖離が最も激しい漫画『アカギ』説」で取り上げられるほどです。放送では、一晩の勝負である鷲巣麻雀に19年かかっており、連載1年で25分しか進んでいない、と紹介されていました。

 これには、熱狂的ではないファンの方々からは、「流石に長い」「あまりに進まない」という意見が多く寄せられます。私も初めて読んだ時は、なかなか牌を切らないなーと思ったりはしたのですが、何度も読んでいると、やはりこの心情描写が無いと、物足りないなーという気持ちになるのです。鷲巣がグググ…と言い、苦しみながら牌を切る、その一挙手一投足に読者は、期待し、恐れ、心を動かされるのです。これこそが福本作品の楽しみ方ではないのでしょうか。それが最も感じられるという点で、私は『アカギ』を1位に置かせてもらいました。

 赤木のかっこよさだけで言うなら、『天』における赤木もこの作品を凌ぐぐらいカッコいいです。しかし、勝負における心理描写の福本節はこの作品に最も顕著に表れています。皆様もぜひ、『アカギ』をご覧になって、この福本ワールドを体験してみてください。

 ちなみに、『アカギ』はアニメ化されており、大変クオリティの高いものとなっています(アニメ版の赤木は声も相まってとてもカッコいいです)。私はかれこれ少なく見積もっても20周はしております。もっといってる気がしますね。アニメ版は鷲巣麻雀の4回戦(原作は6回戦まである)までしか無いですが、十分見応えのあるものですので、皆様ぜひ一度見てみてください。

 

〇お気に入りの名言

・「背の立つ所までしか海に入ってないのに オレは海を知ったと公言しているようなもの」

 赤木の名言です。まずこの言葉が発されたシチュエーションについて説明します。

 13歳の時に初登場した赤木はその後6年間姿を消すのですが、その間に平山幸雄という赤木に風体の似た偽物(以下、偽アカギ)が、赤木の名を借りて麻雀の世界で活躍します。

 6年後本物の赤木が発見され、周囲が偽アカギとの対決を期待し、2人を対峙させます。赤木は最初、偽アカギとの勝負には興味が無いように振る舞います。しかし、偽アカギに勝負を吹っ掛けられると、やはり本物として一味違うところを見せたいらしく?、腕一本賭けることを要求します。この勝負、赤木が勝てる確率は3%ほどで偽アカギにひどく有利な勝負でした。それにも拘らず、偽アカギはグズグズと「腕などという取り返しのつかないものなど賭けられるわけがない」と勝負を避けます(自分が自信満々に勝負を吹っ掛けたのに!)。そんな偽物に対して、「お前はまだギャンブルという土俵に上がっていない」と本物の赤木が一蹴します。「背の立つ所までしか海に入ってないのに オレは海を知ったと公言しているようなもの」は、この時に出たセリフで、偽アカギは人生を賭ける勝負をしていない時点で、ギャンブルの土俵に上がっていないし、見当違いも良いところだと批判するのです。この時のセリフには、アカギのギャンブルに対する考え方がはっきりと表れており、また、小物感丸出しの偽アカギと対比されてとてもかっこよく映ります。

 ちなみに、偽アカギについて酷く書いていますが、人間味があって可愛らしく、人気のキャラクターです。部内では、同期のU澤くんが、偽アカギの大ファンです。

 

・「鷲巣の希望を切っちゃいけない…!焼かれながらも……人は…そこに希望があればついてくる……!」

 こちらも赤木の放った言葉です。これも定番だと思います。まずこの言葉が発されたシチュエーションについて説明します。

 鷲巣麻雀では、赤木の血液(命)と鷲巣の財産を賭けて勝負します。鷲巣とアカギの間で直接点棒のやり取りがあれば(どっちかがツモったり、一方がもう一方に振り込んだりする場合)、赤木はそれに見合った血、鷲巣は金を払わなければならないというルールです。

 このルールでは、赤木は一度血液を抜かれても、鷲巣からまた点棒を得られれば、自分の失った血液を補給できます。しかし、赤木は全く血液を補給しようとしないのです。

 これに対し仲間が、ここは補給だろ!と念を押すのですが、それに対して放ったセリフが「鷲巣の希望を切っちゃいけない…!焼かれながらも……人は…そこに希望があればついてくる……!」となります。

 ここで、赤木が血液を補給してしまえば、鷲巣はこの勝負で赤木を殺すことを諦め、本気の勝負にならない。結果、鷲巣が突っ込んでこなくなり、大金を得られるチャンスを失ってしまうということです。鷲巣から全財産巻き上げようとするなら、ギリギリの勝負をしなくてはダメで、そのためには血液の補給なんてしてはならない、というのがこの言葉の意味です。

 なるほど、まあ、この言葉は、現実世界で参考にすることは無さそうですね。しかし、赤木の勝負感、人の心情を的確に把握して最も相手が嫌がることをするという、心理戦における赤木の強みが感じられる良いシーンです。かっこいいですね。

 

 

 以上で福本伸行作品のおすすめ4選の紹介を終わります。

 皆さんも気になった作品があればぜひ声をかけてください!一緒に福本作品の虜になりましょう!!

 

 ちなみに、少し前、就活で東京に行ってきた時、アカギのポップアップストアに行ってきました!アカギのグッズを買える機会なんて滅多に無いので、しっかり散財してきました!

 

 そして、4/5からは大阪南港にて、大カイジ展が開催されます!!私はすでに前売り券を複数枚買いました。待ち切れないですね…

 

 それでは、皆様もより良い福本伸行ライフをお過ごしください!!

 

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