いつもお世話になっております。3回生漕手の八役光兼です。新歓が終わり、いよいよシーズンが始まりますね!僕は昨年度、朝日レガッタに出場できておらず、今年が初になります。やっぱりこの大会がシーズンスタートという感じがあるので、何とか無事スタートラインに立ててほっとしています。
僕ももう3回生、すでに大学生活も残り半分を切りました。なんなら今月で21歳になるらしく、時の流れはこうも速いのかと恐ろしさを感じます。10代のうちにやり残したことなんて山ほどあるし、もっといろんなことを経験しておくべきだったとも思います。これから先、同級生や後輩がどんどん自分の人生を築いていく中で、自分だけ取り残されないか不安で仕方ないです。いま自分がやっていることが果たして正解なのか、将来なんの役に立つのか、答えを知っている人がいたら教えてほしい、心からそう思います。
さて話題を変えて、今回のブログでは怪我との向き合い方を考えていきたいと思います。京大ボート部では毎年のように怪我人が出ており、僕もケガに悩まされている選手の一人です。特に新人として入ってくれた1回生には、僕を反面教師として怪我しない選手になってほしいですね。
春はあけぼのということで、瀬田川の早朝です。
(1)僕の怪我遍歴
最初に軽く僕がこれまで経験した怪我について触れたいと思います。
1回生の夏 ぎっくり腰で3週間ほど離脱
1回生の冬季 慢性的な腰痛に悩まされる。秋季の終わりごろから痛くなり、だましだましやるも、2月~5月まで長期離脱。
2回生の夏 (怪我ではないですが)熱中症が原因(?)の体調不良でインカレオフまで思うように練習できず。
2回生の2月 ウエイトでひざを痛め、選考後3週間ほど離脱。
2回生の4月 (怪我ではないですが)不眠症になり2週間離脱、今も少し引きずる。
ざっとこんなところでしょうか。これが多いのか少ないのかは分かりませんが、特に去年は半分くらい練習できなかった気がします。
(2)怪我の予防
怪我と一口に言っても程度がそれぞれあります。ベストは怪我どころか痛みも出ないことですが、怪我したとしても1週間程度の離脱であればそれほど大きな痛手にはならないでしょう。できればせいぜい2週間の離脱くらいで止めたいものです。それ以上となると状態が深刻化していることが多く、一気に2か月以上の離脱(リハビリ含む)となることが一般的かと思います。怪我したときに最悪なのは、痛みが出ている状態で低強度の練習をダラダラ続けてしまうことです。ただこれは僕も含めてみんなやってしまいがちです。きっと離脱して体力や筋力を落としたくない、低強度の練習で治るまで維持したいという気持ちからこういう行動をとるのですが、違和感がある程度ならまだしも、痛みが出ているならこんなことで治るわけがなく、だいたい治ったと思って強度を上げたところですぐ痛くなってまた強度を落とすというのがオチです。これでは一生低強度の練習をしているだけで強くなれず、さっさと休んで完治させた人に負けてしまいます。話がそれてしまいましたが、ではどうやって怪我を予防すればいいのか。日頃のアップ・ダウン、食事、睡眠習慣の徹底なんかは当たり前なので割愛しますが、それ以外だとホットパックや湯船で患部を温めること、疲労回復ドリンク(ビタミン系)の摂取などがあげられるでしょうか。とはいってもこれらは痛みや違和感が生じてからやることが多く、対処療法にすぎません。
怪我を予防するにあたり重要なのは、フォームの矯正とバランスのいい筋肉です。ボートの姿勢は少しでも気を抜くと腰や肋骨に大きな負担がかかり、怪我につながります。また筋肉バランスが崩れていたり、体重に見合った脚とコアの筋力がないと、漕ぎが崩れたり体にかかる負担に耐え切れなかったりします。特に1、2回生はいち早くフォーム改善とバランスのいい体づくりに取り組んでほしいと思います。
(3)よく勘違いされていること
怪我をたくさんしてきた僕の経験から気づいた、怪我との向き合い方について誤解されがちなことをいくつか紹介したいと思います。
1つ目、静的ストレッチよりも動的ストレッチの方が効果的なときが多いこと。一般的に怪我をした人は静的ストレッチに手を出しますが、静的ストレッチはけが予防には有効でも、怪我してからは動的ストレッチや軽いバイクなどで筋肉をほぐしたり、少し心拍をあげて血流を良くしたりした方が治りやすいということです。もちろん人それぞれ症状は違うので参考までに。
2つ目、心肺の鍛え方はいろいろあること。ボート部員はともすると乗艇とエルゴのみで心肺機能を鍛えようとしがちですが、フォームや身体が出来上がっていないのに長時間ローイング動作をすることは怪我に直結します。練習メニューは自分のからだの状態やレベルを考慮して、コーチや先輩と適宜相談してバイクや水泳、ランなど他のメニューに取り組むことも考えてほしいと思います。実際海外のトップアスリート(ボート選手)であっても、冬場はサイクリングなど他のスポーツに取り組んでいる選手は多くいます。ぜひ視野を広げて、継続できる練習をしてもらいたいです。
3つ目、人によるが完治しない怪我もあるということ。ほとんどの怪我は一時的に痛みがなくなるタイミングがあり、みんなそこで完治したと思って練習を再開します。半分くらいの人はそれで実際に完治しているのですが、一方で痛め癖がついてしまって、船を持つとかジャンプするとかちょっとした拍子で再発してしまう人も結構います。これに該当する場合は人一倍からだのケアをしながらも、日常生活から姿勢や荷物の重さに注意を払うことが大切だと思います。
(4)まとめ
どんなスポーツにもけがは付き物です。ボート部でも半数近くの人が1か月以上の離脱を経験していると思います。怪我をした時は決して一人で抱え込まないこと、特に怪我の経験がある先輩やコーチにアドバイスをもらいながら、毎日できることをコツコツやるしかありません。怪我は時としてメンタルに大きなダメージを与えます。ただそこで投げ出したらこれまで積み上げた努力が無駄になってしまいます。逆に怪我と向き合い、それを乗り越えようと必死でもがくなら、きっといろんな人が応援してくれるし、人間的にも大きく成長できると思います。このブログを読んでいるみなさんが怪我をうまく乗り越えてくれることを期待しています。ご精読ありがとうございました。
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