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俺、生きてる!!

お久しぶりです!2回生漕手の平井雅治です。

寒くなってきましたね。9月か10月ぐらいにワークマンでかなりぶ厚めのダウンを買ったのですが、先週までそれを切ると暑すぎて「やっぱいらなかったかな」と思ってたところ、今週に入って冷え込みが急にひどくなってやっぱり買ってよかったと思っているところです。京都の冬をなめてはいけません。去年は人生で初めて、夏より冬の方がしんどいと思ったくらいですから。

今ブログを書いているのは、平安神宮前のスターバックスです。少し大学生らしいことをしてみようと思い立ち、少し背伸びして期間限定のスモアチョコレートフラペチーノ(江口やなしょうが飲みたいって言ってたような、、、別の人だっけ?)を頼んでみました。甘くておいしいです。平安神宮前のスターバックス、これだけでも随分響きがいいですね。京都に住んでないと出来ない特権。京都で学生生活を送れるなんて幸せですね。

飲んだやつの写真は撮り忘れました。。。代わりにその日の平安神宮でも載せておきます。

甘いで思い出しましたが、新人選オフで柳川深谷青天阪上とミスドの食べ放題に行きました。60分で僕はドーナツ18個たいらげました。こちらも甘くておいしかったです。4人にはかなりびっくりされました。いくらボート部で胃袋を鍛えているからと言って、ドーナツ18個もどうやって食べたの!?って顔をされました。

自分はとんでもなく甘党のようですね。健康には気を付けつつ、たまにはおいしいものを食べてリフレッシュしていきたいです。

前置きが長くなりました。新人期を終え、本格的に京都大学ボート部の漕手として、今シーズンはたくさんのレースを経験させていただきました。おそらく2回生の中で最もレースをさせてもらえたのではないでしょうか。本当にたくさんの応援をありがとうございました。

緊張の朝日レガッタ、衝撃の全日本選手権、悔しかった東大戦、手ごたえを感じた関西選手権。

たくさんのレースをしましたが、やはりインカレ期間と新人選期間は自分にとって特別な時間でした。

朝日レガッタ M4+準優勝。初日の予選は風がめちゃくちゃ強かったです
メダルもらえて嬉しかった
全日本選手権。とにかく会場がもうなんか凄くてびっくりしました
初めての2000mレース。思ったより長かったけど、めちゃくちゃ嬉しかった
東大戦時、彼はまだこの髪型でした。なつかしい
関西選手権の予選。この写真めっちゃ好き。

僕の好きな漫画の一つが『弱虫ペダル』です。その中でも総北高校のライバル、箱根学園のクライマー真波山岳が結構好きなのですが、彼はインターハイ最終日で主人公小野田坂道と競っているときにこう言います。

「俺、生きてる!!」

高校生の自分はこのシーンを読んだとき心底あこがれを抱きました。身体的にめちゃくちゃしんどいにも関わらず、大好きなことをしながら生を実感する。とても幸せなことでいつか自分もこのように感じたいけど、感じることができるのだろうかと思っていました。

渡辺航先生の『弱虫ペダル』より。IHの最終日のシーンはハラハラドキドキしますよね

そんな感情を抱いてから4年がたち、ついに今年そんな感覚を2回経験しました。インカレのB決勝と、新人戦のB決勝です。

そんなインカレと新人選を振り返ってみようと思います。

インカレは自分のボート部の活動として、最も大きなモチベーターです。それは、新歓で日本一を目指せるといわれてから、昨年のインカレM4-3位を目の前で見たときからずっと同じです。そのような舞台に立てたこと、人生で今まで経験したことのない感情をインカレで味わえたのは自分にとってとても特別なことでした。

東大戦で敗北し、その後の関西選手権で手ごたえをつかんだ後のインカレ選考だったので、インカレに対してはとてもフレッシュな気持ちで移行することができました。その選考の結果によりM4+に乗せてもらうことになりました。

練習では、最終年の早川さん岩田さんのインカレにかける熱意がものすごく伝わってきました。そのふたりの4年間の集大成の一端を任せてもらえる。やりがいと責任の間で、人生で初めてといっていいくらいこの人たちのために頑張りたい、この先輩方を勝たせてあげたいという思いになりました。

差し入れもらったりもしました!!ありがとうございます!

また、とりわけ今年のM4+は部内のいろいろな人から期待の声を聞いていました。今年のM4+は対校と並んで結構いいところまで行くのではないか。期待してもらえるのはどのような状況でもとてもうれしいものであり、これも大きなモチベーション維持の助けとなっていました。

部内のttの達成率はいつも1位を争っており、クルー目標であったメダルは絶対に達成できるという確信を持った中、戸田にのりこみました。

戸田での遠征期間は本当に密度が濃いものだったように思います。今年は、ホテル宿泊だったので駿のメンバー5人で同じ部屋であり、自分以外の全員が先輩だったので、少し(ほんの少し)だけ不安もありましたが、本当に優しくしてくださって、練習やレース以外の時間も本当に楽しかったです。

岩田さん
何見てたんだこれ?

初日の予選のレースのスタートラインに立った時、4回生二人の思いを背負って漕ぐんだ、という気持ちが強く今までにないくらい緊張した記憶があります。この日のレースは3着でしたが、翌日の敗者復活戦を勝ち抜き、準々決勝に進出しました。

やるときゃやる。ふざける時はふざける。そんなクルーでした。いい写真

大会3日目の準々決勝は昨年の京大M4+ですら突破できていない関門でした。横目で慶應クルーを見ながらひたすら逃げる展開で非常にきつかったですが、2着で準決勝に進出しました。

小さくガッツポーズ

翌日の準決勝は本当に悔しかったです。早川さん岩田さんをA決勝の舞台に立たせてあげたいという強い思いを持って練習し、この準決勝が一つポイントと思っていたので、それを突破できず本当に本当に悔しくて。船台でずっと泣いて、なかなか立ち上がれませんでした。

準決勝が終わった時点で、目標であったメダルは取れないことが確定し、自分たちのインカレは終わってしまったと思ってしまいました。それに加えて、B決勝の相手にも敗復と準決勝で敗れた中央大学がいて、勝てるかあまり自信がなくて、B決勝に対するモチベーションはどんどん下がり、それは翌日の朝まで続きました。

でもその感情は最終日の会場の雰囲気ですべて変わりました。出艇後に岸から聞こえてくる大歓声を聞いて、「ああ、これが憧れたインカレ最終日の雰囲気か」とすべてが吹っ切れました。岸から見る風景ももちろん好きですが、水上から見る会場の雰囲気はもっと好きになりました。

この日のレースはすべてが嚙み合った感覚でした。レースアップ中に個人として何か掴んだところもあり、最初こそ敗復、準決勝と同じように中央クルーに出られましたが、3Qで猛烈なアタックを仕掛け、先頭に出て、最後の3ストロークが本当に長かったですが、1着でフィニッシュしました。

全日本級の大会で1着をとったのはこの日が初めてでしたし、それがインカレの最終日ということもあり特別なレースになったと同時に、最後の4Qは「俺、生きてる!!」を強く実感しました。これが1回目です。

ボート部にいた中で最も好きな写真。アングルが最高

このような形で(個人としては)今年のインカレは劇的な形で終わりました。積み下ろしのために石山に帰ってきた翌日は、最終日のレースの衝撃から1日中何もできませんでした。

両親とこんな写真を撮れたのも嬉しかったです

それでも、インカレ最終日の二日後には新人選選考のために2000ttを引きました。インカレから体のキレはかなり良く、ベストタイムも出ると思っていました。インカレで5レースをした後で最後はだれたものの、3月の全日本選考でのベストを0.1秒更新して6:43.8のタイムを出せました。正直なことをいうと、ここで6:40.0をカットしようと強く意気込んでいたので、あまり納得はできませんでしたが、颯人さんから「0.1秒でもベストは更新したんだから喜びなよ」と言ってもらい、素直に喜ぶことにしました。その結果、対校M4+として三度、駿に乗せてもらうことになりました。

インカレ後に高校同期と行った星野源のライブ。長年の夢がかないました

新人選は昨年の東大戦で対校エイトに乗った同期の智志洸司郎と、直接的な言葉は交わさずとも全員が獲りたい目標として意識が統一されていたように思います。そこに井村瑛俊が加わり、その5人でクルーを組むことになりました。

正直に言うと、昨年の新人選対校に比べ、ボート歴も浅く、エルゴスコアの平均も遅く、体格もそこまでいいわけではなかったので、昨年の6位の結果を上回るのはかなり難しいと考えていました。実際に水上練習でも、水上タイムは伸び悩み、舞鶴にttで負けたこともありました。

そんな中、京都レガッタ直前の水上ttでは急に漕ぎが噛み合い、昨年の新人選駿を上回るタイムを出しました。正直この時なぜこんなにタイムが出たのかはよくわかりません。

エッセン食べ終わった後は遊んだり。オセロでぼろ負けするあきぼん

そんな調子の中、迎えた京都レガッタは小さい大会ながらも、戸田で行われていた東日本新人選手権と合わせて、自分たちの実力がどれくらいか測るのにいい機会でした。

M4+では、昨年の新人選駿のメンバーが半分以上乗った上回生クルーもいましたが、このクルーも抑えて優勝しました。そして、東日本新人選手権の結果を見ながら十分に新人選で戦えることも確信しました。

人生で初めて優勝しました

戸田入りしてからは、吹き荒れる逆風で全くタイムが出ず、それに伴いどんどん調子を落としていました。これはまずいと思い、他のクルーもそのような状況になっているか疑問に思ったともあり、智志のつてで東北大のM4+とスタート500mの並べをしていただきました(並べてくれた東北大の皆さん、ありがとうございました!)。結果はわずかに先行されたものの、ほぼ横並びに近い状態だったので、これで少し自信と落ち着きを取り戻せました。

艇上のオフショット

そんな中、迎えた新人選1日目の予選は自分たちの本来の動きとはかけ離れたフォーマンスでしたが、何とか1着で準決勝に進出しました。

写真提供: JARA広報

1日挟んだ大会最終日の午前には準決勝がありました。今年の僕は、全日本選手権、インカレとこの壁を突破できていません。

同じ組には、インカレ優勝メンバーも乗っている法政クルーもいて正直にいうと実力差は明白でした。

それでも、とにかく自分たちのやってきたことを信じて自艇集中でいこうとクルーで話し合いました。

このレースは、今シーズンでNo.1といってもいいくらいのパフォーマンスでした。M4+ながらSR38を保ち続け、法政クルーにも1艇身、一時は逆カンバスをキープし続ける展開でした。それでも刺して1位になることはできず、三度目の全日本級の準決勝でもA決勝進出は叶いませんでした。

めっちゃ悔しかったです。本当に悔しかったです。でも、インカレの準決勝の様に不完全燃焼感はありませんでした。自分たちが今できる漕ぎはしっかりできた。それでも勝てなかった。ただそれだけだと思いました。A決勝には進めませんでしたが、自分たちの漕ぎにはある程度満足できました。

午後のB決勝は失うものはなかったし、A決勝に進出したらSR38で突っ込もうという話もしていたので、午前同様にSR38で漕ぎ続けました。

スタート500mは自分たちが目指していた前半先行型のレースを実行できていたと思います。スタートでSR45までだして、橋下の時点で完全に先行することに成功しました。

レース中盤は立教クルーと一進一退の攻防が続きました。今シーズンの僕は、全日本選手権とインカレで何回か立教のクルーと同組でレースしており、すべてのレースで先行され敗れることが続いており、個人としては少し苦手意識がありました。立教クルーのコンスタントが強いことは知っていたので、半艇身強まで詰められたときは「もう抜かされる」とも思いました。

しかし、何度も繰り返される立教クルーのアタックを智志のコマンドでかわし、何とかカンバス差のリードを維持して4Qに突入します。

デッドヒート!

この時、今シーズン2度目の「俺、生きてる!!」を実感しました。インカレの時は、先行された状態から渾身のアタックで先頭に躍り出ましたが、今回は本当にギリギリの状態で耐えて耐えて先行し続ける。これこそ本当に、真波山岳が坂道とデッドヒートを繰り返したインターハイの最終日の状況と全く同じ状況と同じだと思いました。身体的にはめちゃくちゃきつかったけど、とても幸せでした。

レースは最後の最後で富山国際クルーの素晴らしいスパートで刺されて2着となってしまいましたが、悔いはありませんでした。

M4+でのSR38はインカレの最終日の本当にかみ合った状況でしか実行できたことがなかったので、自分含め3人がボートを初めて1年半ほどしか経ってないにも関わらず、エルゴスコアがそこまでよいわけでもないにも関わらず、部全体に118期はそこまで強くないみたいな雰囲気が流れていたにも関わらず、1日に2回もSR38のレースをして、昨年と同様、近年では最高タイの新人選の結果を出せたことに、クルーボートの可能性をとても感じました。

全国的にみて突出した実力があるわけではない5人で組んだクルーでも、5人全員の意思を統一して漕ぎを合わせていけば、全国級の大会でも上位に食い込む力をつけることができることを再認識しました。

帰りは聖地(?)巡礼

本当にボートが好きです。大好きです。自分の力が及ばなくても、仲間の力を借りれば日本一に挑戦できる。レース中、本当にギリギリの状態で、体がいくら悲鳴を上げても、「俺、生きてる!!」って生を実感できる。

このようなスポーツは、もしかしたら他にもあるかもしれないけれど、自分にとってはボートなんです。ボートがいいんです。だからこそ、キツいエルゴだってウェイトだって頑張ろうと思えます。

新人選オフでふと思い立って自転車で亀岡へ。この二日後、愛すべきチーム横浜F・マリノスがこの地で残留を決定させました。

幸い自分には、京大ボートで残された時間が2年あります。でも、2年で結果が出ればいいなんて思っていません。次のインカレで日本一を達成する。大好きな117期の先輩方を最高の形で引退させる。そのような思いが日々強くなっていく今日この頃です。

12月から冬季練習に移行しました。昨年はただついていくだけだった練習期間だったけど、少しだけボートについて知って、少しだけできることも増えたので、できる限り部に還元していきたいです。新シーズン、対校の顔となれるよう、日々仲間と切磋琢磨しながら、長く辛いかもしれない冬季を、大なり小なり変化を楽しみながら乗り越えていきたいです。

とりあえず瀬田の冬ごもり。楽しくやっていきましょう!

頑張っていきまっしょい!

PS: スタッフさんの日々のサポートには本当に感謝しています。スタッフさんのサポートなしには、漕手は頑張れません。本当にありがとう。そのことも書こうと思っていたのですが、いい感じに文章がまとまってしまったのでここに書いておきます。特に、今シーズンすべてのクルーでクルサポをしてくれたてらちには特大感謝です!また魂心家いこうねー

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