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辞世の句

こんにちは!3回生漕手の福田です。
タイトルから物騒だと思いますが安心してください!ただの紹介です。
皆さん辞世の句とは何かご存じですか?辞世の句とはこの世を去る直前に残す漢文や俳句、和歌などのことであり、有名なものとしては松尾芭蕉の「旅にやんで夢は枯野をかけ廻る」が挙げられます。
ここで僕はどのような言葉を残したいかと考えてみました。どのような場所でどのような最期を遂げるかは全く分からず想像がつかないものですね。しかし最期の言葉はすんなり決めることができました。

「ありがとう」

がいいですね。これは死ぬ間際でなくても別れの時にも最後は「ありがとう」をおそらく使います。
ありがとうという言葉は感謝するときなどによく使われます。これは基本的なことですね。では皆さん一日でどれくらい感謝を伝えますか?意外と少ないんじゃないですか?

ここで僕がラーメン屋さんで働いていた時のことを紹介します。
多くのお客さんはメニューを見て頼んで食べて会計するというルーティーンです。店員である僕もお客様のルーティーンを妨げないようにがむしゃらに動きます。
たまにお客様の中には横柄な態度で店員の僕に接してきて、理不尽に怒り出す人もいます。怒るというイベントが発生するとお互いいやな気持になり心が沈んでしまいます。しかしそんなときにやさしいお客さんから料理を持ってきたときに「ありがとう」といわれると一変します。僕にとってはごくごく普通のことをしたのです。しかしお客様は僕に満面の笑みで感謝の言葉を述べてくれたのです。嫌なことは殆ど忘却の彼方に追いやられ、ありがとうと言われたことが鮮明に記憶されています。たった五文字でこれだけ気分が晴れやかになるのかと思いました。

生協のおばちゃんが食堂でご飯を渡してくれる、宅配便のお兄さんが玄関まで物を運んでくれる、コンビニのお姉さんがお会計をしてお釣りを渡してくれる、これらのことを当たり前だと思っていませんか?些細なことですがサービスを受けていると感じて「ありがとう」と言ってみてください。相手も自分も良い気分になるはずです。

このボート部の中でも最近感謝することが僕を含めて皆さん減っている気がします。
エルゴの測定を後ろで応援してくれる部員たち、リギングで工具を渡してくれる同クルーの人、頼んだらすぐに仕事をやってくれるスタッフ、惜しみない支援をボート部にしてくださるOBの皆様、些細なことでもいいので「ありがとう」と言ってみましょう。少なくとも悪い方向には傾かないはずです(笑)。

ここで僕も感謝を伝えようと思います。
僕は高校生の時からの慢性的な腰痛によりボートを満足に漕げない日々が続いています。ストレッチを続けても腰がバッキバキになり、冬の寒い日の朝は腰が固まって動けないことがあります。動けたとしても歩いているとき、座っているとき、寝ているとき、立っているときこれら日常生活のすべての動作の中でいくら調子が良い日でも腰が痛みます。もちろん腰をよく使うボートは漕げないので、陸上にいる僕を尻目にボートを漕いでいる面々を見ていると羨ましくなりかなり落ち込み自暴自棄になったりもしました。色々なことを試しましたが全てダメ。暗いトンネルの中を亡者のごとく彷徨い歩く日々が続いておりました。
そんな中支えてくれたのが部活動以外で知り合った人たちでした。1回生の時に仲良くなった法学部の面々、現在の所属学部の総合人間学部の人たち、浪人時代からの友達、授業やSNSで仲良くなった面々、その他大勢の何かの縁で知り合った人々、誰と食事や飲みに行っても皆僕の悩みを真剣に聞いてくれて寄り添ってくれました。陳腐なSNS上のアカウントの人がよく自己紹介で書く「出会いに感謝」という言葉が初めて分かった気がします。彼らが腰痛に抗ってボートを漕ぐ勇気と力をくれました。本当に感謝しかありません。こんなにいい人たちに恵まれた僕は幸せすぎますね(笑)。死ぬほど出たかった東大戦にけがを抱えつつも出ると決まった時には全力で応援してくれて、勝ったときには自分のことのように喜んでくれました。普段はこんなこと恥ずかしくて意地でも言えないけどここで感謝を伝えます。感謝感激雨霰。今までたくさんの応援と力をありがとう。これからも末永くお付き合いください。
勿論部活の人にも感謝しています。怪我のことを常に心配してくれたり、ずっときつい練習を励ましあって乗り越えてきました。特に若林君と渡辺君にはたくさんお世話になりました。本当にありがとう。若林君とはとある約束をしていたのですが実現は難しそうですね(笑)。これからも必死こいて腰痛と向き合いつつ人生生きていきます。

長くなってしまいましたのでここで終わらせたいと思います。
まあとりあえず言いたいことは皆さんも日ごろの何気ないことに感謝してみてください。
ちょっぴりほっこりした気分になれますし相手も喜びますよ?

それでは

ありがとう

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