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合宿所とオンライン化

こんにちは。三回生漕手の若林陸です。コロナ禍での部活動はとても難しいということをほぼ毎日感じています。やはり、合宿所生活ができないことが響いています。食事、睡眠をはじめとした練習以外の多くの生活時間をチームメイトとともに過ごせ、様々な人といろんな話ができることは、ただ楽しいだけではなく、チームの一体感を高めることに大きく寄与していたのだとしみじみ思います。現時点で以前のようなつながりを少なくとも感じる機会が減ってしまっていることは、チームにとって逆境です。

合宿所生活の無くなった昨シーズンからは、オンラインでの交流を強化する形で、コロナ禍で生まれた「穴」を埋めようとしているのですが、早くもオンラインの限界を感じています。

一つに、コミュニケーションの難しさがあります。Zoomでのミーティングにおいて、伝える側としては、相手の反応がわからず、戸惑いながら話さなければならないことがしばしばあります。また、受け取る側としても、相手の話している内容の表面しか伝わらない場合があり、その奥にある意図や感情を汲み取りにくいといった問題があります。必要な連絡事項は伝わっているはずなのに、伝える側も受け取る側もどこか不安。めんどくさがりつつもエッセン部屋に集まっていたころのミーティングで共有していたのは、諸連絡の内容だけではなかったのだと気づかされました。

二つ目は、合宿所、というより日常のいたるところで存在していた雑談の存在です。思い返せば、素晴らしいアイデアやほほえましい思い出が生まれるのはこれらの時間であり、そのような無目的な時間が僕は大好きでした。昨年の活動自粛期間中、部活という枠組みの中で私と他の部員をつないでいたのは練習のみであり(新歓もあったといえばあったのですが)、その練習も顔ぶれがあまり変わらなかったこともあり、他の人はどうしているのだろう、と思い寂しくなった覚えがあります。合宿所という緩いくくりが可能にしていた様々な人との交流を主に目的の決まっているオンライン空間上で再現することは、かなりハードルが高いのだと実感しました。

合宿所という私たちの交流の拠点を失った今、部員同士をつなぎ、チームの一体感を高め、総力戦としてシーズンに挑んでいくためには、様々な部員が(何かの目的で集まりつつも)雑談ができる場をできれば対面、少なくともオンラインで確保することが大事だと思いました。そこで、中バディという選手・スタッフ関係ない4人ほどの縦割り班を用いて、毎週オンライン上で集まるという取り組みをしています。そこでは、各部員が週間目標を共有するのですが、その中で話が脱線したりして半ば雑談みたいな状況ができれば良いなと思っています。また、現在は乗艇練習ができていないのですが、基本は各自での練習でありつつ、少人数で集まりトレーニングするような機会も設けています。この時のグループ分けでも毎回違う人が混ざるようになっていて、中バディと合わせて、様々な部員と話ができるような環境をできる範囲で作り出そうとしています。あと、これはホットな話題なのですが、部内のコミュニケーションツールとしてSlackを導入しました。部内に流れる情報を整理するとともに、部内の人たちがよりオープンに、雑談的な感覚で意見やアドバイスを交わせるような場になれば良いなと思っています。

いまこの時代を生きる僕たちは、失われた合宿所生活を取り戻せるまで待つのではなく、「新しい生活様式」という言葉が示す通り、試行錯誤を繰り返し、新たなチームのあり方を生み出していくことが必要だと感じています。オンラインも対面と比較して劣ってる面もあれば、逆にどこにいてもつながれるといった、優れた面もたくさんあると思います。それぞれの良さをうまく組み合わせて、目的を効率的に達成しつつ、偶発的で「無駄」な部分も程よく残せたら新しい合宿所のかたちが見えてくる気がします。

僕はボート部の人と一緒に過ごす時間が、たくさんの刺激をもらえるといった点で好きなので、このような未曾有の事態をボート部の素晴らしい仲間と乗り越えてゆけることがある意味楽しみです。乗り越えられるかはまだ誰にもわからないですが、全員で支え合い、チームとしてこの困難な状況に挑戦していくことは、今年のシーズン、さらには未来の自分自身やチームにとって大きな価値があると信じています。僕は、僕も含め部員の一人一人がボート部で良かったと思えるように、できることはどんどんやって、したいことにもどんどん挑んでいきたいです。インカレまで残り219日、がんばります。

オンライン人狼、またしたいですね~
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