どうも、2回生漕手の冨澤です。表題の通りです。最初は自転車で山登るのはいいトレーニングになりますよっていう体でいろいろ考えたのですが、実際登っててどうなの、何が面白いの、となってあんまり意味なく終わるのが予想ついたので、今回は山登ってるときに思うことを文章にしていきます。というわけで、ボート部の巷で話題となり、ワンチャン艇名にもなりかけた花脊峠目指して、登っていきますね。
入口は叡山電鉄の終点鞍馬駅の先にある「鞍馬温泉」。調べたらめちゃくちゃいい天然温泉って感じで、登った後にここ立ち寄って帰ったら最高の一日なんだろうなーと思いはするものの、なんせ相手は山に恵まれた京都でも選りすぐりの激坂です。余計な荷物なんてしょって登ろうものなら、100%しにます。鞍馬温泉は僕の中ではもはや秘湯ですね。なんてのはどうでもよくて、問題は始まりがこの場所であることです。ここは峠の開始点、と言いました。ですが坂の始まりであるとは言っていません。まずここに至るまでに、逢坂山を小分けにしたような坂を登らないといけないんですよね。もはや始まる前から体力削ってくる面倒なタイプです。峠に挑む前から体力調整しないといけないことを学ばされます。
開始直後、少しばかり勾配がきつくなり始めます。すでにギアを2つも奪われてしまった。開始地点までで割とギア使っちゃってるから、そんなに余裕はありません。まだ全体の10分の1やぞ大丈夫か、と思いつつ進むしかないので進めていく。すると急に視界が開けはじめます。そしてほどなく、坂が姿を消しました。
まるでマリ〇のスターをゲットしたかのような気分に見舞われます(集中してないとあのミュージックも脳内再生されてしまいそう)。しかしここでふざけている場合ではありません。本当の戦いはここからです。
平坦な区間が終わり、再び牙をむき始めます。さっきより少しばかり傾斜がきつくなっており、またもや持ちギアを削られていく。しばらく進むと小さな橋が見えてきました(下の画像だとガードレールのところです)。
初見だと何ともないただの橋ですが、実はこれが地獄への架け橋となっているんですね。今まではちょっと勾配がきつかろうと、その後は勾配が戻り少し息を整えられるrest区間が存在していたのですが、ここからは違います。ずっと、坂。精神力をじわじわとえぐりとってきます。どれくらいしんどいかを例えるなら、サーキットが分かりやすいような気がします。「今日のサーキット、メニュー何?」「今日はね、うんたらかんたらの10種目でね、40秒オン、20秒ラン」―そんな恐怖を抱きつつも、ここが正念場だ、歯食いしばれ!と奮い立たせて10分ほど格闘。
やっと終わった。この地獄区間でもはや持ちギアは使い果たし、最小ギアでかろうじてこがされる羽目に。しかしまだ半分ほどという事実に、このとき決して目を向けてはいけません。頭に思い浮かべれば即ゲームオーバーは必至でしょう。あとの半分はただひたすら時間との戦いです。心折らないように頑張る、それだけ。
看板が見えたら、だいぶ進んできました。一つ目のヘアピンカーブです。きつい坂はもう少し続きます。ちなみにこの看板は何年も前から立っているらしいです。トンネルが実現することはありません(確信)。
登り進めて約20分。分かれ道が現れました。花脊峠は左ですが、右に行っても別の峠を楽しむことができます。この峠は百井峠っていうんですが、こちらは斜度が狂っているので、その意味では面白い峠です。
またもヘアピン。ヘアピンカーブは2つ1組として計4組ありますが、2組目を越えれば残りは間隔が短いので精神安定剤になります。もう少しで終わる希望が見えてきて、若干テンションが上がる。
3組目を越え、ついにラスト4組目に突入。融雪剤が入っている百葉箱みたいなのが目印です。ここから一気にスパートに入る。
ちなみにこのカーブのところには上のように水が湧いていて、帰り際に飲めばマジにうまいです。
最後のヘアピン。この峠で唯一眺望が素晴らしい場所です。こちらも帰るときのお楽しみ。
木に隠れてちょっと見えづらいですが、ゴールは目前です。早く終わりたくて自然とペダルの回転も速くなる。そして、
ゴール、お疲れ様でした!だいぶ登ってきているからか、周囲にはまだ雪が残ってましたね。ほんと疲れた、しか感想はないです。何が面白いのって思うと思いますが、この峠はただの苦行なので面白さは微塵もありません。はよ帰ろ。
チャリで山登るのは、本気でやれば正直エルゴぐらいしんどいです。ただ逆に、京都でしか練習できなくなり、必然的に練習強度が下がってしまうなか、エルゴぐらいしんどいことを再現できているところに、僕は魅力を感じてしまいます。死にそうなくらいしんどい思いをしなくてもよいというのは楽ではありますが、どうしてものちのち自分に返ってきてしまうのではないかという恐怖に襲われてしまうんです。まあ結局のところ「ボートに還元できる練習ができている」っていう実感が持てれば、ボートを漕ぐどころかボートに直結する練習すらままならない現在の状況ではありますが、いつか必ずやってくる「乗艇練習」を見据えて、今与えられている時間を有効に過ごしていけるのではないかなあと思う次第です。何が面白いのと問われたら、強いて言えばこれが答えです。こんな感じで、今は頑張っていこうかなと思っています。こういう期間だからこそ、モチベ一番大事ですし。ではこのへんで終わります。